回医師国家試験問題SELECT
臨床基本知識
1.NICUに入院している日齢2(在胎30週2日)の新生児。血小板数の確認のため末梢血血液検査をすることとなった。検体提出のために必要な物品の写真を別に示す。正しいのはどれか。
a①b②c③d④e⑤
2.成人の頸部?前胸部(A)、上腕部?前腕部(B)を別に示す。成人における末梢挿入中心静脈カテーテル〈PICC〉の適切な刺入部位はどれか。
a①b②c③d④e⑤
3.胃の正常組織のH-E染色標本を別に示す。粘膜下層はどれか。
a①b②c③d④e⑤
4.血糖コントロールのためインスリン自己注射の指導を行うことになった。適切なのはどれか。
a自己血糖測定機器の指導も行う。
b未使用のインスリン製剤は常温で保管する。
c21Gの注射針を使用する。
d注射は毎回同じ部位に行うように指導する。
e薬剤の注入はできるだけ急速に行うように指導する。
5.局所麻酔下で患者に外科的処置を行う際の正しい方法はどれか。
a麻酔薬の注射には18G針を使用する。
b滅菌シーツの穴より狭い範囲で消毒する。
cポビドンヨードを塗布後、直ちに処置を行う。
d麻酔薬の注射後、疼痛の有無を確認してから処置を行う。
e注射針を刺入し血液逆流があることを確認してから麻酔薬を注入する。
6.HbA1cについて正しいのはどれか。
a貧血の影響を受ける。
bグルコース以外の糖類も影響する。
c過去1~2週間の血糖状況を反映する。
d赤血球内の酵素反応により形成される。
e我が国のメタボリックシンドロームの診断基準に含まれている。
7.血清LDLコレステロール値が上昇する原因として正しいのはどれか。2つ選べ。
a肝硬変
b1型糖尿病
c吸収不良症候群
d甲状腺機能低下症
eネフローゼ症候群
8.経管栄養を目的としてチューブを胃に挿入する際に、適切な位置に留置されていることを確認する最も確実な方法はどれか。
aエックス線写真を撮影して確認する。
b口腔内にチューブのたわみがないことを確認する。
cチューブからシリンジで液体が引けることを確認する。
d挿入されている長さをチューブの目盛りにより確認する。
eチューブに空気を送り込み、心窩部で気泡音が聴取できることを確認する。
9.59歳の女性。健康診断で便潜血反応陽性を指摘され来院した。下部消化管内視鏡検査が施行され、上行結腸癌と診断された。CT等の画像検査で明らかな転移はなく、右半結腸切除を行うこととなった。身長cm、体重48kg。体温36.2℃。脈拍72/分、整。血圧/60mmHg。呼吸数12/分。眼瞼結膜と眼球結膜とに異常を認めない。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝?脾を触知しない。血液所見:赤血球万、Hb12.5g/dL、Ht39%、白血球4,、血小板14万。血液生化学所見:総蛋白6.6g/dL、アルブミン3.8g/dL、総ビリルビン0.8mg/dL、AST16U/L、ALT18U/L、LDU/L(基準?)、ALPU/L(基準?)、クレアチニン1.0mg/dL、NamEq/L、K4.0mEq/L、ClmEq/L。周術期管理で正しいのはどれか。
a術前48時間の絶食
b術前3時間までの飲水
c術中大量輸液
d術後3日間のベッド上安静
e術後1週間の絶食
公共衛生
1.次の文を読み、以下の問いに答えよ。
79歳の女性。貧血の精査のため夫に付き添われて来院した。
現病歴:2週前の健康診断の結果、1年前には正常であった血液検査に異常がみられ、精査を勧められた。自覚症状はない。
既往歴:65歳時から高血圧症で降圧薬を服用している。76歳時から変形性膝関節症のため歩行困難で車椅子で移動をしている。
生活歴:80歳の夫と2人暮らし。
家族歴:特記すべきことはない。
現 症:意識は清明。身長cm、体重54kg。体温36.2℃。脈拍96/分、整。血圧/80mmHg。呼吸数18/分。SpO%(roomair)。眼瞼結膜は貧血様である。甲状腺腫と頸部リンパ節とを触知しない。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝?脾を触知しない。腱反射は正常である。感覚系に異常を認めない。
検査所見:血液所見:赤血球万、Hb8.5g/dL、Ht29%、白血球4,、血小板29万。血液生化学所見:総蛋白6.9g/dL、アルブミン4.5g/dL、総ビリルビン0.4mg/dL、AST24U/L、ALT22U/L、LDU/L(基準?)、ALPU/L(基準?)、尿素窒素11mg/dL、クレアチニン0.7mg/dL、血糖93mg/dL。
病状説明を行い、診断のために翌日の下部消化管内視鏡検査を勧めたところ、患者から一言目に「検査は受けたくありません」と返答があった。この時点でふさわしい医師の言葉はどれか。
a「検査を中止しましょう」
b「検査は危険なものではありません」
c「ご家族の意見を聞いてみましょう」
d「検査の必要性がわかっていませんね」
e「なぜ検査を受けたくないのか、お聞かせください」
2.膝の疼痛を主訴に来院した患者と医師との会話を以下に示す。
医師「今日はどうされましたか?」
患者「①左の膝が痛いので来ました」
医師「そうですか。もう少し詳しく教えて下さい」
患者「②平らなところを歩いているときはそうでもないのですが、最近、階段で膝が痛くなります」
医師「そうなのですね。ある日急に起こったのでしょうか?」
患者「③いいえ、昨年末くらいからでしょうか。気付いたら階段を使うといつも痛い気がして」
医師「ご心配ですね」
患者「④はい、ひどくなって歩けなくなったら、周りに迷惑をかけるのではないかと心配です」
医師「それで今日はいらしたのですね」
患者「⑤そうです。こちらは評判も良く、家から近いので来ました」
受療行動についての情報はどれか。
a①b②c③d④e⑤
3.ランダム化比較試験〈RCT〉について正しいのはどれか。
a二重盲検は必須である。
bプラセボは現在では使用が禁止されている。
cランダム割付は症例数を少なくするために行われる。
d症例数の設定のためには治療効果の推定が必要である。
eIntentiontotreat〈ITT〉による解析は実際に行った治療に基づいて行われる。
4.地域保健について正しいのはどれか。
a予防接種の実施主体は教育委員会である。
b地方衛生研究所は主に対人サービスを行う。
c地域包括支援センターの設置主体は都道府県である。
d医療安全支援センターの業務は医療法に規定されている。
e地域保健センターには必ず医師を置かなければならない。
5.母子保健に関する用語について誤っているのはどれか。
a乳児死亡とは生後1年未満の死亡である。
b新生児死亡とは生後4週未満の死亡である。
c死産とは妊娠12週以後の死児の出産である。
d早期新生児死亡とは生後1週未満の死亡である。
e周産期死亡とはすべての死産に早期新生児死亡を加えたものである。
6.平成28年度の国民医療費について正しいのはどれか。
a予防接種の費用を含む。
b生活保護による医療扶助費は含まれない。
c国民医療費の総額は40兆円を超えている。
d65歳以上の入院医療費が50%以上を占める。
e受診1日あたりの単価が最も高いのは75歳以上の入院医療費である。
7.WHOが公表した年のファクトシートによれば、低所得国よりも高所得国で上位にある死因はどれか。
a交通事故
b下痢性疾患
c下気道感染症
d虚血性心疾患
e新生児仮死および出生時損傷
8.精神障害の一次予防はどれか。
a就労移行支援の推進
b病院における先進的治療の促進
c飲酒の害に関する知識の普及活動
d新規抗精神病薬の導入による迅速な症状改善
e新たな脳機能測定方法を用いた精神状態の把握
9.小学校における保健指導により一次予防が期待される疾患はどれか。
a肥満症
b低身長症
c1型糖尿病
d甲状腺機能充進症
e神経性食思〈欲〉不振症
10.年以降の我が国の人口構造について正しいのはどれか。2つ選べ。
a人口は男性の方が多い。
b総人口は減少傾向である。
c従属人口指数は減少傾向である。
d年少人口の割合は減少傾向である。
e老年人口の割合は40%を超えている。
11.臨床的に脳死状態と判断された成人の運転免許証の裏面を確認したところ、記載と署名があった。家族は既に病院に到着している。運転免許証の裏面を別に示す。まず行うべき対応はどれか。
a法的脳死判定を行う。
b移植チームに連絡をする。
c組織適合抗原〈HLA〉を調べる。
d家族と臓器提供について相談をする。
e臓器移植ネットワークに連絡をする。
12.水道法に基づく水道水の水質基準について誤っているのはどれか。
a濁度は2度以下
b味は異常でないこと
cpH値は5.8以上8.6以下
d大腸菌が10コロニー/mL以下
e一般細菌がコロニー/mL以下
13.75歳の男性。脳梗塞の既往があり、通院中である。①右半身に軽度の麻痺があり、②利き手は右手だが左手で食事を摂取している。③杖をついて屋外歩行は可能。④短期記憶は問題なく日常の意思決定は自分で行える。主治医は⑤要介護1と考えた。この患者が介護保険を申請することになった。下線部で主治医意見書に記載が求められていないのはどれか。
a①b②c③d④e⑤
14.9歳の男児。毎年学校で行われる体力測定において、有酸素運動能力の指標である往復持久走(20mシャトルラン)の折り返し数が7歳時をピークに低下していることが学校医に報告された。6歳:20回、7歳:26回、8歳:24回、9歳:19回(内は全国平均回数)。身長の伸びはよく、体重の減少もない。本人に確認したところ毎年全力で走っているとのことである。学校医として適切な対応はどれか。
a運動指導を行う。
b栄養指導を行う。
c体育実技を見学させる。
d医療機関への受診を促す。
e10歳時の体力測定の結果を待って対応を判断する。
15.HIV感染症の検査について正しいのはどれか。3つ選べ。
a医師がHIV感染症を疑う症状、所見があれば保険診療となる。
bスクリーニング検査の結果が判明するのは実施の2週後である。
cスクリーニング検査は保健所において匿名で受けることができる。
dスクリーニング検査は保健所において無料で受けることができる。
eスクリーニング結果が陽性だった場合の確認検査は、エイズ治療拠点病院でのみ行うことができる。
16.保健所の役割はどれか。3つ選べ。
a3歳児健康診査
b医療法に基づく立入検査
c国勢調査の調査票の審査
d地域における健康危機管理
e人口動態統計の調査票の審査
17.食中毒について正しいのはどれか。
a食中毒患者を診断したときは保健所長に届け出る。
bサルモネラ菌による食中毒で発熱を起こすことはない。
c黄色ブドウ球菌食中毒の予防には食品の食前加熱が有効である。
dカンピロバクターによる食中毒の潜伏期間は2~3週間である。
e我が国での食中毒による患者数では腸炎ビブリオによるものが最も多い。
18.82歳の男性。胃癌の終末期のため自宅で最期を迎えたいという本人と家族の意向に従って在宅で緩和医療を受けていた。前日の主治医による診察時には傾眠状態であり、かろうじて呼名に反応がみられた。今朝、妻から「息をしていないようだ」と訪問看護ステーションに連絡があり、主治医が看護師とともに自宅を訪問した。呼吸は停止しており、心拍は確認できない。対光反射はなく瞳孔は散大している。他の身体所見に不審な点は認めない。対応として適切なのはどれか。
a救急車を呼ぶ。
b警察に通報する。
c心肺蘇生を行う。
d自家用車で病院に搬送する。
e死亡確認し、死亡診断書を作成する。
19.地域医療構想について誤っているのはどれか。
a5年の医療需要を推計する。
b医療計画の一部として策定する。
c構想区域は都道府県単位である。
d病床の必要量を病床の機能別に推計する。
e地域医療構想会議には医療保険者も参加する。
20.乳癌の再発で、余命が1年以内であるという内容の告知を受けた入院患者が死にたいと訴えた。医師の対応で最も適切なのはどれか。
a頑張れと励ます。
b速やかに退院させる。
cホスピスヘの入院を勧める。
d死について触れないようにする。
e現在の気持ちについて話題にする。
21.日本、アメリカ、イタリア、韓国およびフランスの合計特殊出生率の年から年までの推移を別に示す。日本はどれか。
a①b②c③d④e⑤
22.日本人男性の年から年までのある死因についての年齢群別死亡率(人口10万対)の推移を別に示す。
死因はどれか。
a悪性新生物b脳血管疾患c肺炎d不慮の事故e自殺
神経
1.48歳の男性。意識障害と右片麻痺のため救急車で搬入された。自発開眼はなく、呼びかけでも開眼しないが、痛み刺激で開眼する。痛み刺激でうなり声をあげるが、意味のある発語はみられない。痛み刺激で右上下肢は全く動きがみられないが、左上下肢は払いのける動作を示す。GlasgowComaScaleによる評価の合計点として正しいのはどれか。
a3点b6点c9点d12点e15点
2.28歳の男性。ふらつきを主訴に家族に伴われて来院した。高校在学中に不登校となり、そのまま自宅2階の自室に引きこもるようになった。高校は退学となり、仕事には就かず1日中カーテンを閉め切ってオンラインゲームに熱中していた。食事は母親が自室の前に提供していたが偏食が激しい。3か月前から夜にコンビニエンスストアに出かける際に暗いところで歩行が左右にふらついていることに家族が気付いていた。立ちくらみはなく、日中はトイレに行くときに見かけるのみだが、ふらつきはみられないという。喫煙歴と飲酒歴はない。眼瞼結膜に貧血はなく、心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝?脾を触知しない。神経診察では眼球運動は正常で眼振を認めない。指鼻試験および膝踵試験に異常を認めない。不随意運動はみられない。腱反射は全般に低下しており起立閉眼で体幹の動揺が増強する。
ビタミンB12とともにこの患者の症状の原因と考えられる不足栄養素はどれか。
a鉄b銅c葉酸dビタミンDeマグネシウム
3.72歳の女性。幻視を主訴に長女に伴われて受診した。1週前に「家に来ていた孫が急にいなくなった」と長女に電話した。長女によれば孫が来ているはずはないが「朝起きて居間に行くと、孫が黙って座っている姿が見えた。一生懸命勉強をしているようなので声をかけずにそっとしておいた。孫が家の中を歩いているのを見たが、こちらから呼ぶといなくなっていた」と述べた。数年前から長女の家に泊まった際に、夜中に寝言を言ったり笑ったりするのに気付かれていた。本人は「夢を見ていた」と述べることが多かった。半年ほど前から動作の緩慢が目立つようになっていたという。問診時の感情表出は自然であり礼節は保たれ、時間や場所の見当識に問題はなかった。血液検査と脳波検査とに異常を認めない。頭部MRIでは軽度の脳萎縮を認める以外に異常所見は認めない。考えられるのはどれか。
a妄想性障害
b血管性認知症
c前頭側頭型認知症
dLewy小体型認知症
eAlzheimer型認知症
4.字を書き始めると手が震えて書きにくくなると訴える患者の書字時の写真を別に示す。患者の書いた文字は揺れて読みにくいが、書字以外の動作には支障がないという。
この患者と同じ病態が原因となるのはどれか。
a片頭痛
b眼瞼けいれん
c単純部分発作
d周期性四肢麻痺
eTourette症候群
5.3歳の男児。5日前から右の眼瞼下垂が出現し、次第に目立ってきたため、祖母に連れられて受診した。1年前の写真では両側とも眼瞼下垂はなかった。外傷の既往はない。意識は清明で、活発に走り回っている。右優位の両側眼瞼下垂を認めるが、祖母によると朝は目立たず、夜になると悪化するという。嚥下に問題はない。四肢の筋萎縮はなく、腱反射は正常である。視力は右0.8(1.2×+1.0D)、左0.7(1.2×+1.0D)で乱視は認めず、眼球運動にも異常を認めない。診断に有用なのはどれか。
a脳波
b脳脊髄液検査
cポリソムノグラフィ
d聴性脳幹反応〈ABR〉
eエドロホニウムテスト
6.48歳の男性。歩行障害を主訴に来院した。約5年前からバランスが悪く転びやすくなってきたという。徐々に悪化して、歩行時によろめくようになり、階段昇降では手すりが必要になったため受診した。認知機能は正常である。びっくり眼を認める。筋力低下と感覚障害とを認めない。小脳性運動失調と錐体路徴候とを認めるが、不随意運動を認めない。起立性低血圧と膀胱直腸障害とを認めない。家族歴では、父、父方の祖父および叔父が同様の症状を示していたという。考えられるのはどれか。
aParkinson病
b多系統萎縮症
cHuntington病
dMachado-Joseph病
eミトコンドリア脳筋症
※マカド?ジョゼフ病Machado-Josephdisease/spinocerebellarataxiatype3〔SCA3〕
小脳性運動失調,眼球運動障害,痙性歩行,ジストニアを主体とする不随意運動,末梢神経障害を主徴とする,常染色体優性遺伝性疾患.当初ポルトガルのAzorean諸島よりアメリカに移住した移民により伝搬された特異な疾患をさすものとして,この名称が付けられた(アゾレア病Azoreandisease,ポルトガル?アゾレア病Portuguese-Azoreandiseaseともいう).発症年齢により病状が大きく影響を受け,若年者ほどジストニアなどの不随意運動を前景に出し,高齢になると小脳性運動失調が主体のためSCA1との鑑別がしばしば困難となる.いわゆる?びっくり眼bulgingeyes?徴候(コリエー徴候)は診断の助けとなるが,必発ではない.世代を経るにつれ発病年齢の低下を認める促進現象がみられる点において,グルタミンをコードするCAG繰り返し配列の異常延長による,いわゆるポリグルタミン病の可能性が考えられ,ポジショナルクローニングで得られた第14番染色体長腕領域より,MJD1遺伝子が原因遺伝子として単離された.これがフランスでSCA3として分離されていた疾患と同じ責任遺伝子であることが判明した.結果的にMJD/SCA3は日本で最も頻度が高い常染色体優性遺伝性脊髄小脳変性症の一型であり,およそ人口10万対1.4人と考えられる.CAG延長数と発症年齢は負の相関を示す.発症促進現象は,減数分裂時のCAGのさらなる延長に起因しており,父親から伝わる時により顕著となる.病理学的には比較的均一であり,眼球運動支配核を含む脳神経運動核の変性,淡蒼球内節?視床下核の変性,尾側橋核と歯状核病変,クラーク柱の変性と胸髄前側索の萎縮,後根神経節病変が特徴的である.また他のポルグルタミン病と同じく,ユビキチン化されたポリグルタミンを持つMJD翻訳タンパクの蓄積を,核内および細胞質内に認める点が診断的意味をもつ.臨床的にBabinski徴候はほぼ必発であるのに,運動領や錐体路には一般病理学的検索では異常が認められない.
7.80歳の男性。夜間に大声をあげることを主訴に来院した。約10年前から時々はっきりした夢をみて、夜中に大声をあげるようになった。1年前から動作がのろくなり、歩行時に歩幅が小刻みとなって、つまずくことが増えてきた。2か月前から、カーテンが人の姿に見えることがあったという。さらに、夜中に大声をあげて手足を動かしてベッド周囲の物を落とすことが増えてきたため、心配した妻に勧められて受診した。既往歴に特記すべきことはなく、常用薬はない。頭部MRIでは軽度の脳萎縮以外に異常は認めない。診断に有用な検査はどれか。3つ選べ。
a脳脊髄液検査
b末梢神経伝導検査
cポリソムノグラフィ
dMIBG心筋シンチグラフィ
eドパミントランスポーターSPECT
8.1週前からの左上下肢のしびれを主訴に60歳台の男性が来院した。原因として脳梗塞を最も示唆するのはどれか。
a「以前に同じような症状があった」
b「症状の出現は突然であった」
c「症状の変動はなかった」
d「頭痛は伴わなかった」
e「発熱はなかった」
精神医学
1.入眠困難を主訴とする不眠症の成人患者に対する指導として適切なのはどれか。
a「一定時刻に起床し日光を浴びましょう」
b「可能な限り早い時刻に就床しましょう」
c「就床前にアルコール飲料を飲むようにしましょう」
d「一晩に8時間以上就床しているようにしましょう」
e「就床後、入眠できない時はじっと眠気が来るのを待ちましょう」
2.選択緘黙について正しいのはどれか。
a思春期に多い。
b聴力は正常である。
c言語理解の障害が原因である。
d脳波検査が診断に有用である。
e発声練習による治療が有効である。
3.76歳の女性。物忘れが多くなり、何度も同じことを尋ねるようになったことを心配した家族に付き添われて来院した。約1年前から軽度の意欲低下がみられていたが、ここ3か月間は食事を作るものの同じ献立を何日も連続して作るようになってきたという。身体所見に異常を認めない。Hamiltonうつ病評価尺度4点(0点?7点:正常)、Mini-MentalStateExamination〈MMSE〉16点(30点満点)。頭部MRIで海馬の軽度萎縮が認められた。この患者の機能評価に有用な検査はどれか。2つ選べ。
aRorschachテスト
b津守?稲毛式発達検査
c前頭葉機能検査〈FAB〉
d状態特性不安検査〈STAI〉
eWechsler記憶検査〈WMS-R〉
耳鼻咽喉科
1.45歳の男性。嗄声を主訴に来院した。2年前から誘因なく嗄声が出現し、咽喉異物感と慢性的な咳が続いているという。喫煙歴と飲酒歴はない。白色光による喉頭内視鏡像(A、B)及び狭帯域光による喉頭内視鏡像(C)を別に示す。最も考えられるのはどれか。
a下咽頭癌
b声帯結節
c喉頭乳頭腫
d慢性喉頭炎
eポリープ様声帯
2.小児急性中耳炎の難治化に関連しないのはどれか。
a年齢6歳以上
b免疫能の低下
c鼻副鼻腔炎の合併
d集団保育所への通所
e薬剤耐性菌の耳漏内検出
3.2か月の乳児。新生児聴覚スクリーニングで精密検査が必要となり、両親とともに来院した。家族の呼びかけや周囲の音への反応はほとんどない。身長?体重は月齢相当である。外耳道と鼓膜とに異常を認めない。側頭骨CTでは中耳?内耳に異常を認めない。聴性脳幹反応〈ABR〉は両耳とも無反応である。耳音響放射〈OAE〉では、両耳で低中音部に残存聴力が確認された。医師から両親への説明として適切なのはどれか。
a「機能性難聴です」
b「補聴器装用を開始しましょう」
c「副腎皮質ステロイドで治療します」
d「人工内耳埋込み術をすぐに予定します」
e「1歳6か月児健康診査まで様子をみてください」
腎臓
1.糖尿病腎症による腎機能予後を観察研究で調査することにした。アウトカムとして臨床的に最も重要なのはどれか。
aHbA1c
b腎不全
c蛋白尿
d下腿浮腫
e病理所見
2.64歳の男性。右下肢のしびれと体重減少を主訴に来院した。1か月前から右下肢のしびれと食欲低下が続き、体重が3kg減少したため受診した。半年前の健康診断で初めて高血糖を指摘されたが、腎障害は指摘されていなかった。身長cm、体重58kg。体温37.0℃。脈拍92/分、整。血圧/86mmHg。呼吸数16/分。心音と呼吸音とに異常を認めない。下腿に浮腫と紫斑とを認めない。尿所見:蛋白3+、糖(?)、潜血2+、沈流は赤血球30?49/HPF、顆粒円柱1?4/HPF。血液所見:赤血球万、Hb9.5g/dL、Ht29%、白血球9,(分葉核好中球63%、好酸球4%、好塩基球1%、単球7%、リンパ球25%)、血小板24万。血液生化学所見:総蛋白6.8g/dL、アルブミン3.0g/dL、尿素窒素69mg/dL、クレアチニン4.3mg/dL、血糖mg/dL、HbA1c6.3%(基準4.6?6.2)、総コレステロールmg/dL、トリグリセリドmg/dL、NamEq/L、K6.0mEq/L、ClmEq/L、Ca8.6mg/dL、P5.0mg/dL。免疫血清学所見:CRP3.5mg/dL、CHU/mL(基準30?40)。腎生検のPAS染色標本を別に示す。最も考えられるのはどれか。
a糖尿病腎症
b悪性腎硬化症
c顕微鏡的多発血管炎
d感染後急性糸球体腎炎
eコレステロール塞栓症
3.尿蛋白量を決定する因子でないのはどれか。
a尿浸透圧
b糸球体内圧
c尿細管機能
d糸球体基底膜の蛋白透過性
e糸球体上皮細胞〈ポドサイト〉機能
4.IgG4関連疾患の腎病変について正しいのはどれか。2つ選べ。
a思春期に好発する。
b間質性腎炎を認める。
c初発症状は発熱が多い。
d半月体形成性腎炎を認める。
e治療は副腎皮質ステロイドが第一選択である。
5.成人の推算糸球体濾過量〈eGFR〉の計算に必要な項目はどれか。3つ選べ。
a年齢
b性別
c尿量
d尿蛋白量
e血清クレアチニン値
免疫?リウマチ
1.38歳の女性。発熱と鼻汁を主訴に来院した。3年前に多発関節痛を主訴に総合病院を受診したところ関節リウマチと診断され、メトトレキサートによる治療が開始された。半年前から関節痛が増悪したため、抗TNF-α抗体の自己注射が開始され、症状の改善を認めた。昨夜から鼻汁が出現し、今朝から38℃台の発熱が出現したため受診した。本日、抗TNF-α抗体を自己注射する予定だったという。体温38.8℃。脈拍90/分、整。血圧/88mmHg。呼吸数16/分。SpOz98%(roomair)。心音と呼吸音とに異常を認めない。関節の腫脹や圧痛は認めない。尿所見:蛋白(?)、潜血(?)、沈渣は赤血球1?4/HPF、白血球1以下/HPF。この時点での対応として最も適切なのはどれか。
a抗菌薬を投与する。
bステロイドパルス療法を行う。
c他の抗リウマチ薬を追加する。
dメトトレキサートを増量する。
e本日の抗TNF-α抗体の自己注射をしないよう指導する。
2.リンパ球の抑制シグナルに関与し、現在、治療標的となっている分子はどれか。2つ選べ。
aCD8
bCD28
cTLR〈Toll-likereceptor〉-4
dPD〈programmedcelldeath〉-1
eCTLA〈cytotoxicTlymphocyte-associatedmolecule〉-4
3.疾患とその疾患に特異的な自己抗体との組合せで正しいのはどれか。
a多発性筋炎---------抗Sm抗体
b全身性強皮症---------抗RNAポリメラーゼIII抗体
cSj?gren症候群---------MPO-ANCA
d顕微鏡的多発血管炎---------抗RNP抗体
e全身性エリテマトーデス〈SLE〉---------抗アミノアシルtRNA合成酵素抗体〈抗ARS抗体〉
4.24歳の女性。頭痛と発熱のため3日前から入院中である。2週前から微熱と多発関節痛を自覚していた。3日前に38℃台の発熱と頭痛が出現したため受診し、同日入院した。入院時、身長cm、体重48kg。体温38.3℃。脈拍92/分、整。血圧/74mmHg。呼吸数18/分。頬部紅斑、無痛性の口腔内潰瘍を認める。両手関節、両膝関節に圧痛を認める。血液所見:赤血球万、Hb10.4g/dL、Ht28%、白血球2,(桿状核好中球70%、分葉核好中球12%、好酸球2%、リンパ球16%)、血小板23万。免疫血清学所見:CRP0.1mg/dL、リウマトイド因子〈RF〉陰性、抗CCP抗体陰性、抗核抗体陽性、抗dsDNA抗体IU/mL(基準12以下)、抗Sm抗体陽性。抗β2GPI抗体陰性、抗カルジオリピン抗体陰性、ループス抗凝固因子陰性。入院2日目から見当識障害を認め、その後せん妄状態となった。脳脊髄液所見:無色、水様透明。初圧mmH2O(基準70?)。細胞数52/mm3(基準0?2)(多核球20%、単核球80%)。蛋白87mg/dL(基準15?45)、糖48mg/dL(基準50?75)。頭部MRIで異常を認めない。この患者の治療で副腎皮質ステロイドと併用する薬剤として適切なのはどれか。
aコルヒチン
b抗TNF-α抗体
cメトトレキサート
d抗IL-6受容体抗体
eシクロフォスファミド
5.44歳の女性。左下肢の腫脹を主訴に来院した。1年前から発熱と口腔内や陰部に痛みを伴うびらんと潰瘍、移動性の関節痛、下腿から足部の頭尾方向に延びる発赤を伴う有痛性皮疹を繰り返していた。3週前から左下腿の腫脹、疼痛が出現し改善しないため受診した。意識は清明。身長cm、体重45kg。体温39.9℃。脈拍/分、整。血圧96/60mmHg。口唇粘膜にアフタ性口内炎を認める。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝、脾を触知しない。表在リンパ節の腫大を認めない。左下腿から足関節部にかけて軽度の熱感を認める。四肢関節に腫脹や圧痛を認めない。尿所見:蛋白(?)、潜血(?)、白血球3+。検査所見:赤沈73mm/1時間。血液所見:赤血球万、Hb9.1g/dL、Ht28%、白血球8.(桿状核好中球5%、分葉核好中球67%、好酸球1%、単球10%、リンパ球17%)、血小板36万、PT-INR1.2(基準0.9?1.1)、APTT27.8秒(基準対照32.2)、フィブリノゲンmg/dL(基準?)、Dダイマー4.1μg/mL(基準1.0以下)。血液生化学所見:総蛋白7.3g/dL、アルブミン2.3g/dL、AST14U/L、ALT11U/L、LDU/L(基準?)、尿素窒素9.1mg/dL、クレアチニン0.4mg/dL、CK51U/L(基準30?)。CRP12mg/dL。両下肢の写真(A)及び鼠径部の造影CT(B)を別に示す。最も考えられるのはどれか。
aBeh?et病
b高安動脈炎
c壊死性筋膜炎
d抗リン脂質抗体症候群
eMay-Thurner(腸骨静脈圧迫)症候群
血液
1.33歳の女性。高熱と多関節痛を主訴に来院した。4週前から両膝関節痛、3週前から発熱と咽頭痛が出現した。自宅近くの診療所を受診し経口抗菌薬を処方されたが改善しなかった。週に3日は39℃を超える発熱があり、発熱時には四肢内側や体幹皮膚に淡い約5mmの小紅斑が出現したという。身長cm、体重50kg。体温39.6℃。脈拍/分、整。血圧/64mmHg。咽頭に発赤を認める。両側の頸部に約1cmのリンパ節を複数触知する。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝?脾を触知しない。両手関節に腫脹と圧痛を認める。赤沈mm/1時間。血液所見:赤血球万、Hb8.6g/dL、Ht24%、白血球3,(桿状核好中球36%、分葉核好中球51%、好酸球1%、好塩基球0%、単球4%、リンパ球8%)、血小板5.7万。血液生化学所見:総蛋白7.8g/dL、アルブミン2.6g/dL、AST70U/L、ALTU/L、LDU/L(基準?)、CK50U/L(基準30?)、尿素窒素17mg/dL、クレアチニン0.5mg/dL、フェリチン5,ng/mL(基準20?)。免疫血清学所見:CRP10mg/dL、可溶性IL-2受容体1.U/mL(基準?)、抗CCP抗体陰性、抗核抗体陰性。骨髄血塗抹May-Giemsa染色標本を別に示す。この患者の現在の病態に最も関与している免疫細胞はどれか。
aB細胞
b好酸球
c形質細胞
d制御性T細胞
eマクロファージ
2.76歳の男性。腹部膨満感と腹痛を主訴に来院した。3か月前に急性単球性白血病(FAB分類M5)と診断され、数種類の異なる薬物による抗癌治療を受けた。しかし現在まで一度も寛解に至っていない。1週前から腰背部痛が出現したためNSAIDを内服したが効果は不十分で、昨夜からは腹痛も出現し次第に増悪して自立歩行不能となったという。意識は清明だが顔面は苦悶様である。身長cm、体重54kg。体温37.1℃。脈拍88/分、整。血圧/78mmHg。眼瞼結膜は貧血様である。胸骨右縁に収縮期駆出性雑音を聴取する。四肢に皮下出血を認めない。血液所見:赤血球万、Hb8.0g/dL、Ht26%、白血球52,(骨髄芽球74%、桿状核好中球2%、分葉核好中球12%、好酸球1%、好塩基球1%、リンパ球10%)、血小板10万。血液生化学所見:総蛋白5.1g/dL、アルブミン2.8g/dL、総ビリルビン0.9mg/dL、直接ビリルビン0.2mg/dL、AST34U/L、ALT37U/L、LD1,U/L(基準?)、尿素窒素19mg/dL、クレアチニン1.3mg/dL、尿酸9.8mg/dL。腹部超音波検査と腹部CTで、広範囲に腸間膜リンパ節と後腹膜リンパ節の腫大が認められ、それによる消化管への圧迫と浸潤が疑われた。
現時点でまず考慮すべき治療はどれか。
aアルブミン製剤投与
bオピオイド投与
c血小板輸血
d全身放射線照射
e薬物による抗癌治療
3.78歳の男性。皮下出血を主訴に来院した。1週前に誘因なく左上肢に皮下出血が出現し、その2日後には右上肢、そして今朝目が覚めると両側大腿部にも広範な皮下出血が出現した。労作時息切れもあり家族に付き添われて受診した。意識は清明。身長cm、体重58kg。体温36.3℃。脈拍/分、整。血圧/80mmHg。呼吸数24/分。SpO%(roomair)。眼瞼結膜は貧血様である。表在リンパ節を触知しない。胸骨右縁第2肋間を最強点とする収縮期駆出性雑音を聴取する。呼吸音に異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝、脾を触知しない。四肢と側腹部に広範な紫斑を認める。尿所見に異常を認めない。血液所見:赤血球万、Hb8.6g/dL、Ht25%、白血球4,(分葉核好中球66%、好酸球5%、好塩基球1%、単球13%、リンパ球15%)、血小板32万。PT-INR1.1(基準0.9?1.1)、APTT72.2秒(基準対照32.2)。診断に有用な検査はどれか。
a骨髄穿刺
b皮膚生検
cCoombs試験
d抗血小板抗体の測定
e第VIII因子活性の測定
4.67歳の男性。意識障害のため救急車で搬入された。玄関先で倒れているところを妻が発見し、救急車を要請した。4日前にろれつの回らない状態が出現したが翌日には軽快していた。2日前の夕方から38℃台の発熱があった。昨日には再びろれつの回らない状態が出現した。脳梗塞の既往はない。意識レベルはGCS11(E3V3M5)。身長cm、体重68kg。体温38.2℃。心拍数88/分、整。血圧/78mmHg。眼瞼結膜は貧血様、眼球結膜に黄染を認める。四肢に紫斑を認める。血液所見:赤血球万、Hb6.5g/dL、Ht20%、白血球7,、血小板0.4万。血液生化学所見:総蛋白7.5g/dL、アルブミン3.7g/dL、総ビリルビン3.9mg/dL、直接ビリルビン0.5mg/dL、AST59U/L、ALT29U/L、LD2,U/L(基準?)、ALPU/L(基準?)、尿素窒素40mg/dL、クレアチニン2.8mg/dL、尿酸19.2mg/dL、NamEq/L、K4.1mEq/L、ClmEq/L。頭部MRIでは急性期の微細な多発性脳梗塞を指摘された。末梢血塗抹May-Giemsa染色標本を別に示す。この患者の診断を確定するために最も重要な検査項目はどれか。
aFDP
bPT-INR
c出血時間
dハプトグロビン
eADAMTS-13活性
5.プロトロンビン時間が延長するのはどれか。
a血友病
b血小板無力症
cビタミンK欠乏症
dvonWillebrand病
eIgA血管炎〈Sch?nlein-Henoch紫斑病〉
6.60歳の女性。左腋窩リンパ節腫大を主訴に来院した。1か月前に初めて左腋窩にしこりを自覚した。その後、痛みはないものの次第に増大するため受診した。既往歴に特記すべきことはない。意識は清明。身長cm、体重50kg。体温37.8℃。脈拍84/分、整。血圧/78mmHg。左腋窩弾性硬の圧痛を伴わない径3cmのリンパ節を認める。右頸部と右鼠径部にもそれぞれ径1cmと径3cmのリンパ節を触知する。血液所見:赤血球万、Hb13.7g/dL、Ht44%、白血球4,、血小板18万。血液生化学所見:総蛋白7.7g/dL、アルブミン5.1g/dL、総ビリルビン0.7mg/dL、AST33U/L、ALT27U/L、LDU/L(基準?)、ALPU/L(基準?)、尿素窒素12mg/dL、クレアチニン1.0mg/dL、尿酸4.5mg/dL。左腋窩リンパ節生検病理組織診断はCD20陽性のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫であった。FDG-PETの全身像を別に示す。適切な治療はどれか。
a局所放射線照射
b全身放射線照射
c殺細胞性薬の単独投与
d自家末梢血幹細胞移植
e分子標的薬と殺細胞性薬の投与
眼科
1.67歳の男性。左眼痛と視力低下を主訴に来院した。7日前に植木のせん定をしていた時に、木の枝が左眼に当たったという。翌日から左眼痛と視力低下を自覚し、次第に症状が悪化した。左眼の前眼部写真を別に示す。左眼の視力は眼前手動弁。眼圧は右16mmHg、左18mmHg。最初に病変を生じた部位はどれか。
a結膜
b角膜
c前房
d虹彩
e水晶体
2.3歳の女児。3歳児健康診査で眼位異常を指摘されて来院した。視力は右0.3(0.5×+3.0D)、左0.4(0.8×+3.5D)。眼位写真を別に示す。調節麻痺薬点眼後の矯正視力は右(0.5×+6.0D)、左(0.9×+6.0D)であった。治療として適切なのはどれか。
a右+6.0D、左+6.0Dの眼鏡処方
b右+3.0D、左+3.0Dの眼鏡処方
c右+3.0D、左+6.0Dの眼鏡処方
d近方注視訓練
e斜視手術
3.10歳の男児の左顔面にボールが当たり、その直後から物が二重に見え、悪心が出現している。上方視の状態を別に示す。最も考えられる骨折部位はどれか。
a頬骨
b鼻骨
c前頭骨
d眼窩下壁
e眼窩内壁
4.14歳の男子。1か月前からの両眼の掻痒感と1週前からの左眼視力低下を主訴に来院した。矯正視力は右1.0、左0.4。左上眼瞼を翻転した写真を別に示す。診断はどれか。
a霰粒腫
b麦粒腫
c春季カタル
d流行性角結膜炎
eクラミジア結膜炎
5.22歳の男性。視力低下、昼盲を主訴に来院した。幼少時よりアトピー性皮膚炎を指摘されていた。15歳ころから眼瞼および結膜の掻痒感が強くなり、副腎皮質ステロイド外用薬および点眼薬を使用してきたが、掻痒感が消失しない時に眼部を叩打してきた。1年ほど前から視力低下および昼盲を自覚するようになったという。視力は右0.1(0.9×?3.0D)、左0.1(1.0×?2.5D)。眼圧は右13mmHg、左17mmHg。両眼の散瞳後の前眼部写真を別に示す。細隙灯顕微鏡検査で右眼の前部硝子体に色素散布を認める。緊急に処置?手術が必要な合併症はどれか。
a結膜炎
b白内障
c円錐角膜
d網膜裂孔
e後部硝子体剥離
6.32歳の女性。自転車を運転中に転倒し救急車で搬入された。意識レベルはJCSI-1で、視野全体が暗く感じると訴えている。対光反射の瞳孔の写真を別に示す。障害部位はどれか。
a視神経
b視交叉
c外側膝状体
d毛様体神経節
eEdinger-Westphal核
7.視野異常と疾患の組合せで正しいのはどれか。
a管状視野---------視神経炎
b同名半盲---------黄斑疾患
c盲中心暗点---------緑内障
dBjerrum暗点---------視路障害
eらせん状視野---------心因性視力障害
放射線
1.66歳の男性。胸背部痛と左上下肢の筋力低下のため救急車で搬入された。
現病歴:本日午前11時、デスクワーク中に本棚上段から書類を取ろうと手を伸ばしたところ、激烈な胸背部痛が突然出現した。その後すぐに左片麻痺が出現し、さらに重苦しい胸痛と冷汗が出現したため、発症から30分後に救急車を要請した。
既往歴:2年前から高血圧症で通院治療中。
生活歴:妻と2人暮らし。喫煙歴はない。飲酒は機会飲酒。
家族歴:父親は脳出血のため86歳で死亡。母は胃癌のため88歳で死亡。
現 症:意識は清明。身長cm、体重80kg。血圧78/62mmHgで明らかな左右差を認めない。脈拍/分(微弱)、整。呼吸数18/分。SpO%(roomair)。頸静脈の怒張を認める。眼瞼結膜に貧血を認めない。心音はI音II音とも減弱しており、胸骨左縁第3肋間を最強とするII/IVの拡張期灌水様雑音を認める。呼吸音に異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝?脾を触知しない。左上下肢に不全片麻痺を認め、Babinski徴候は陽性である。
検査所見:心電図は、心拍数/分の洞調律で、肢誘導および胸部誘導ともに低電位で、II、III、aVfにST上昇を認めた。ポータプル撮影機による仰臥位の胸部エックス線写真(A)及び6か月前に撮影された立位の胸部エックス線写真(B)を別に示す。胸部エックス線写真を見比べながら、研修医が指導医に所見や解釈を報告した。適切なのはどれか。
a「6か月前と比較して胃泡が多くなっています」
b「本日の写真では下行大動脈が認められません」
c「本日の写真では著しい気管の偏位が認められます」
d「6か月前と心拡大の程度を比較するのは困難です」
e「いずれの写真でもCPアングル〈肋骨横隔膜角〉は鋭なので胸水貯留はありません」
この時点で可能性が低い疾患はどれか。
a脳梗塞
b大動脈解離
c急性冠症候群
d肺血栓塞栓症
e心タンポナーデ
2.被験者の検査1回当たりの放射線被ばくが最も多いのはどれか。
aFDG-PET
b頭部単純CT
c上部消化管造影検査
d腹部ダイナミックCT
e胸部単純エックス線写真
感染症
1.感染症と抗菌薬の組合せで誤っているのはどれか。
aオウム病---------ミノサイクリン
b放線菌症---------アンピシリン
cノカルジア症---------ST合剤
d緑膿菌感染症---------セファゾリン
eレジオネラ症---------レボフロキサシン
2.次の文を読み、以下の問いに答えよ。
70歳の女性。発熱および左殿部痛のため救急車で搬入された。
現病歴:1か月前から左殿部に圧痛を伴う発赤が出現した。また、しばしば腟から排膿することがあった。10日前から発熱が出現し、以後は食事摂取量が少なかったという。左殿部の痛みにより歩行も困難になったため救急車を要請した。
既往歴:10年前に人工物による子宮脱の手術を受けた。
生活歴:専業主婦。
家族歴:父が糖尿病、高血圧症。
現 症:意識レベルはJCSI-2。身長cm、体重46.6kg。体温39.0℃。心拍数92/分、整。血圧/76mmHg。呼吸数24/分。SpO%(マスク5L/分酸素投与下)。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝?脾を触知しない。左殿部(A)を別に示す。同部に強い圧痛を認める。内診で腟後壁に瘻孔と排膿が観察され、膿は悪臭である。直腸指診では異常を認めない。
検査所見:血液所見:赤血球万、Hb12.2g/dL、Ht35%、白血球1,、血小板3万、PT-INR1.3(基準0.9?1.1)、血清FDP26μg/mL(基準10以下)。血液生化学所見:総蛋白4.6g/dL、アルブミン1.7g/dL、総ビリルビン2.4mg/dL、AST48U/L、ALT47U/L、LDU/L(基準?)、γ-GT40U/L(基準8?50)、アミラーゼ17U/L(基準37?)、CK72U/L(基準30?)、尿素窒素32mg/dL、クレアチニン2.1mg/dL、血糖mg/dL、HbA1c9.0%(基準4.6?6.2)、NamEq/L、K3.8mEq/L、ClmEq/L。CRP19mg/dL。殿部CTの水平断像(B)を別に示す。
病原微生物として可能性が高いのはどれか。2つ選べ。
aCandidaalbicans
bChlamydiatrachomatis
cClostridioidesdifficile
dEscherichiacoli
ePeptostreptococcusanaerobius
この患者において重症度判定に有用でないのはどれか。
aALT
b白血球数
c血小板数
d総ビリルビン
eクレアチニン
3.32歳の男性。発熱、鼻汁および咳嗽を主訴に来院した。夏休みの家族旅行で1週間東南アジアに滞在し、2週前に帰国した。来院時の現症では結膜充血、口腔内に白色斑と全身に癒合性のある紅斑を認めた。
誤っているのはどれか。
a保健所へ届け出る。
bウイルス遺伝子検査を行う。
c陰圧個室管理体制で診療する。
d患者の受診前の行動を確認する。
e感染予防にサージカルマスク着用が有用である。
4.60歳の女性。咳嗽を主訴に来院した。5年前から関節リウマチに対し、副腎皮質ステロイドとメトトレキサートの内服処方を受け、病状は安定している。1か月前から咳嗽が続いている。胸部エックス線写真(A)及び胸部CT(B)を別に示す。気管支鏡検査を行い、気管支洗浄液の抗酸菌検査で塗抹陽性で、非結核性抗酸菌が培養された。血液検査で抗MAC〈Mycobacteriumavium Torr
2.6歳の男児。Hirschsprung病のため在宅静脈栄養により管理されている。体重18kg。中心静脈栄養は1,mL/日でその組成の15%がブドウ糖、2%がアミノ酸である。さらに1.1kcal/mLの脂肪乳剤mLを加えることにした。
静脈栄養法により投与される1日の総エネルギー量を求めよ。なお、ブドウ糖は4kcal/g、アミノ酸は4kcal/gとする。
ただし、小数点以下の数値が得られた場合には、小数第1位を四捨五入すること。
解答:1, kcal
3.50歳の男性。糖尿病治療の目的で来院した。1か月前から両眼のかすみと視力低下を自覚して自宅近くの医療機関の眼科を受診したところ、両眼増殖糖尿病網膜症と診断され、内科を紹介されて受診した。これまで健康診断は受けていなかった。職業は自営業でデスクワークをしている。この1年間で体重は8kg減少している。身長cm、体重62kg。脈拍72/分、整。血圧/mmHg。両側アキレス腱反射は消失している。両側足関節の振動覚は著明に低下。尿所見(空腹時):蛋白3+、糖3+、ケトン体1+、潜血(?)。血液生化学所見(空腹時):尿素窒素38mg/dL、クレアチニン2.4mg/dL、血糖mg/dL、HbA1c14.6%(基準4.6?6.2)、トリグリセリドmg/dL、HDLコレステロール28mg/dL、LDLコレステロールmg/dL、NamEq/L、K5.2mEq/L、Cl98mEq/L。この患者の食事療法として正しいのはどれか。
a塩分摂取量は10g/日とする。
b蛋白摂取量は45g/日とする。
c総エネルギー量は1,kcal/日とする。
d糖質の割合は総エネルギー量の40%とする。
eコレステロール摂取量は1,mg/日とする。
4.尿素窒素28mg/dL、血糖90mg/dL、NamEq/L。計算による血漿浸透圧(mOsm/kgH2O)の推定値はどれか。
a
b
c
d
e
5.人口12万人のA市のある年の死亡者数は名であった。A市の年齢群別の人口と死亡者数、同じ年の日本全国の年齢群別の人口の概数を示す。
表の日本全国の人口を基準人口としたとき、A市の人口0人あたりの年齢群で調整した死亡率を直接法で計算せよ。ただし、小数第2位以下の数値が得られた場合は、小数第2位を四捨五入すること。
解答: /人口1,対
6.ある地域における住民の肺癌罹患数は1年間に名であり、この地域の住民の喫煙率は20%である。喫歴による肺癌罹患の相対危険度は4倍である。この地域の住民において能動喫煙により増加したと考えられる肺癌の罹患数はどれか。
a
b
c
d
e
呼吸器
1.65歳の女性。昨日、腰椎固定術を腹臥位で施行された。朝食のため看護師がベッドを座位にしたところ、突然患者が呼吸困難と胸痛を訴え意識レベルが低下した。気管挿管されICUに入室し人工呼吸を開始した。身長cm、体重70kg。心拍数/分、整。血圧80/40mmHg。血液所見:赤血球万、Hb10.4g/dL、Ht32%、白血球10,、血小板16万、PT-INR1.1(基準0.9?1.1)、APTT31.5秒(基準対照32.2)、Dダイマー30.6μg/mL(基準1.0以下)。血液生化学所見:総蛋白5.0g/dL、アルブミン2.8g/dL、AST80U/L、ALT56U/L、LDU/L(基準?)、γ-GT85U/L(基準8?50)、CK30U/L(基準30-)、尿素窒素10mg/dL、クレアチニン0.6mg/dL。CRP0.8mg/dL。心筋トロポニンT陰性。心電図で洞性頻脈を認める。動脈血ガス分析(人工呼吸、F\mathrm{I}O20.8):pH7.39、PaCOTorr、PaOTorr、HCO3-24mEq/L。胸部エックス線写真で肺野に明らかな異常陰影を認めない。確定診断のために必要な検査はどれか。2つ選べ。
a頭部MRI
b冠動脈造影
c胸部造影CT
d心エコー検査
eFDG-PET/CT
2.42歳の男性。喘鳴を主訴に来院した。幼児期に気管支喘息を発症したが、12歳以降は喘息発作もなく過ごしていた。半年前から再び発作が生じるようになったため受診した。アレルギー性鼻炎の既往はない。吸入副腎皮質ステロイド薬、吸入長時間作用性β2刺激薬、吸入長時間作用性抗コリン薬、ロイコトリエン受容体拮抗薬、テオフィリン徐放薬で治療したところ最近症状が落ち着き、減薬を考慮している。血液所見:赤血球万、Hb14.5g/dL、白血球7,(分葉核好中球63%、好酸球10%、好塩基球1%、単球5%、リンパ球21%)、血小板25万。特異的IgE抗体は全て陰性。治療方針として、中止すべきでないのはどれか。
aテオフィリン徐放薬
b吸入副腎皮質ステロイド薬
c吸入長時間作用性β2刺激薬
d吸入長時間作用性抗コリン薬
eロイコトリエン受容体拮抗薬
3.2か月の乳児。喘鳴を主訴に母親に連れられて来院した。在胎39週3日、体重2,gで出生した。出生直後から啼泣時に軽度の喘鳴を認めていたが、その後、安静時にも喘嗚を認めるようになった。2日前から哺乳時に喘嗚が増強し哺乳量が低下したという。体重4,g。体温36.6℃。心拍数/分、整。呼吸数36/分。SpO%(roomair)。胸骨上窩に陥没呼吸を認め、吸気時に喘嗚を認める。RSウイルス抗原迅速検査は陰性であった。胸部エックス線写真で異常を認めない。可能性が高い疾患はどれか。
a心不全
b乳児喘息
c喉頭軟化症
d急性細気管支炎
eクループ症候群
4.46歳の女性。急性虫垂炎の手術のため入院中である。
現病歴:3日前に急性虫垂炎のため虫垂切除術を施行した。昨日から38.0℃の発熱を認めているため、本日の朝に診察を行った。
既往歴:特記すべきことはない。
生活歴:喫煙歴と飲酒歴はない。
家族歴:父親が膵癌のため68歳で死亡。
現 症:意識レベルはJCSI-1、GCS15(E4V5M6)。身長cm、体重48kg。体温37.2℃。脈拍/分、整。血圧78/40mmHg。呼吸数28/分。SpO%(roomair)。頸部リンパ節に腫脹を認めない。心音に異常を認めない。呼吸音は左下胸部で減弱し、coarsecracklesを聴取する。腹部は平坦、軟で、肝?脾を触知しない。腹部の手術創部に異常を認めない。背部に叩打痛を認めない。両下腿に浮腫を認める。
検査所見:血液所見:赤血球万、Hb11.2g/dL、Ht36%、白血球9,(桿状核好中球39%、分葉核好中球45%、好酸球3%、好塩基球2%、単球4%、リンパ球7%)、血小板18万、Dダイマー3.4μg/mL(基準1.0以下)。血液生化学所見:総蛋白6.5g/dL、アルブミン2.9g/dL、尿素窒素21mg/dL、クレアチニン1.2mg/dL、NamEq/L、K4.1mEq/L、CImEq/L。CRP12mg/dL、乳酸14mg/dL(基準5?20)。胸部エックス線写真を別に示す。血液培養2セットからKlebsiellapneumoniaeが検出された。診断として最も考えられるのはどれか。
a肺炎
b腎盂腎炎
c創部感染
d急性胆管炎
e化膿性脊椎炎
酸素投与とともに、生理食塩液1,mLを輸液したところ、体温38.1℃、脈拍96/分、整。血圧/64mmHg、呼吸数24/分、SpO%(鼻カニューラ3L/分酸素投与下)となった。この患者の状態はどれか。2つ選べ。
a菌血症
b敗血症
c多臓器不全
d敗血症性ショック
e播種性血管内凝固〈DIC〉
抗菌薬治療を開始した。効果判定にまず用いるべき指標はどれか。
a呼吸数の減少
b下腿浮腫の消失
cCRP値の正常化
d白血球数の正常化
eDダイマーの正常化
5.67歳の女性。健康診断で胸部エックス線写真の異常陰影を指摘され、精査目的に来院した。喫煙歴は25本/日を47年間。体温36.4℃。脈拍64/分、整。血圧/76mmHg。呼吸数16/分。SpO%(roomair)。胸部CTで異常を認めたため、気管支鏡下に擦過細胞診を施行した。胸部エックス線写真(A)、胸部CT(B)及び擦過細胞診のPapanicolaou染色標本(C)を別に示す。診断はどれか。
a腺癌
b小細胞癌
c大細胞癌
d扁平上皮癌
eカルチノイド
6.1歳の女児。咳嗽を主訴に受診した。数日前から咳嗽と鼻汁があり、夜間咳嗽が増強したため両親に連れられて救急外来を受診した。オットセイが吠えるような咳だという。身長80.0cm、体重10.0kg。体温38.2℃。心拍数/分、整。血圧90/58mmHg。呼吸数28/分。SpO%(roomair)。胸骨上窩、鎖骨上窩に陥没呼吸を認める。両側胸部に軽度の吸気性喘嗚を認める。アドレナリンの吸入を行ったが症状が改善しない。次に必要な対応はどれか。
a気管挿管
b吸入β2刺激薬投与
c呼吸リハビリテーション
dマクロライド系抗菌薬投与
e副腎皮質ステロイド全身投与
7.23歳の男性。呼吸困難を主訴に来院した。2週前から続く咳嗽および喀痰、4日前から発熱がある。1か月前から喫煙を始めたという。呼吸数22/分。SpO%(roomair)。心音に異常を認めない。両側背部にfinecracklesを聴取する。胸部エックス線写真で両側びまん性のすりガラス陰影および浸潤影を認める。胸部CTでは、小葉間隔壁の肥厚を伴うすりガラス陰影、区域を超えた浸潤影を認めた。肺生検組織で著明な好酸球浸潤を認めた。気管支肺胞洗浄液中の好酸球は42%と増加を認めた。本疾患の特徴として誤っているのはどれか。
a気管支喘息の合併が多い。
b喫煙が誘因となり得る。
c初期の末梢血好酸球数は正常である。
d治療後の再発は少ない。
e副腎皮質ステロイドの反応性は良好である。
整形外科?リハビリ
1.47歳の女性。後頸部のこり感と左手のしびれを主訴に来院した。1か月前から家事をする際に左示指と中指とにしびれを自覚するようになったという。20年前から関節リウマチで投薬を受けている。握力は右16kg、左14kg。両手にボタンホール変形を認める。左示指と中指とに軽度の感覚鈍麻を認める。下肢の筋力は徒手筋力テストで5である。腱反射に異常を認めない。歩行障害を認めない。入院治療については、次男の受験を控えていることから家族内で相談したいとの希望があったため、頸椎カラーを処方した。頸椎エックス線写真(A?C)を別に示す。生活指導で正しいのはどれか。
a「枕は低いものを使用してくだい」
b「洗顔時は頸椎カラーを外してください」
c「頸部周囲筋のマッサージをお勧めします」
d「左上肢はできるだけ使わないでください」
e「起き上がる時は上半身の反動を利用してください」
2.47歳の男性。右後足部痛を主訴に来院した。テニスの練習中に右足関節を後方から蹴られたような感じとともに断裂音を自覚し、右後足部痛が出現した。歩行は可能であるが、右足のつま先立ちはできない。この患者にあてはまるのはどれか。
a手術治療の適応はない。
b足関節の自動運動ができない。
c足関節前後方向の不安定性が生じる。
d下腿三頭筋の把握テストで足関節が底屈する。
e保存療法として足関節背屈制限装具を用いる。
3.用具の写真(①?⑤)を別に示す。頸髄損傷によって第6頸髄レベル以下の機能が障害されている患者が使用する自助具はどれか。
a①
b②
c③
d④
e⑤
4.68歳の男性。上前胸部痛を主訴に来院した。2年前から両手掌に皮疹が繰り返し出現していた。1年前から上前胸部痛を自覚していたという。1か月前から上前胸部の疼痛が増悪したため受診した。両手掌に膿疱性皮疹を多数認める。両側の近位指節間関節の腫脹と圧痛を認める。両側胸鎖関節の骨性肥厚と熱感および圧痛を認める。この患者の胸部エックス線写真を別に示す。関節病変の原因として最も考えられるのはどれか。
a関節リウマチ
b強直性脊椎炎
c慢性疲労症候群
d掌蹠膿疱症性骨関節炎
eリウマチ性多発筋痛症
皮膚
1.触診上、皮膚表面が平滑なのはどれか。
a脂肪腫
bBowen病
c尋常性疣贅
d脂漏性角化症
eケラトアカントーマ
2.7歳の男児。体幹の皮疹を主訴に祖母に連れられて来院した。昨日、体幹に数個の皮疹が出現し、皮疹が増加したため受診した。体温36.5℃。脈拍80/分、整。呼吸数20/分。体幹に水疱を主体とした皮疹を認める。眼瞼結膜と眼球結膜とに異常を認めない。咽頭に発赤を認めない。頸部リンパ節を触知しない。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝?脾を触知しない。体幹の写真を別に示す。医療面接上、重要な項目はどれか。2つ選べ。
a出生時の状況
b成長?発達の状況
c排尿?排便の状況
d予防接種の接種状況
e周囲の感染症の流行状況
3.皮膚病変と疑うべき疾患の組合せで正しいのはどれか。
aSweet病---------慢性膵炎
b環状肉芽腫---------甲状腺機能亢進症
c壊疸性膿皮症---------Fabry病
d浮腫性硬化症---------糖尿病
e脛骨前粘液水腫---------潰瘍性大腸炎
4.1歳の男児。体幹の紅斑と色素斑を主訴に母親に連れられて来院した。生後4か月から入浴後に頸部と体幹に掻痒を伴う紅斑と膨疹が出現するようになったため受診した。頸部と体幹に径2cm大までの色素斑と浸潤性紅斑の散在を認める。色素斑部を擦過すると数分後に膨疹を生じる。皮膚生検で真皮内にトルイジンブルー染色で赤紫色顆粒を含有する細胞の稠密な浸潤を認める。体幹の写真を別に示す。考えられる診断はどれか。
aSweet病
b急性痒疹
cQuincke浮腫
d色素性蕁麻疹
eアトピー性皮膚炎
5.52歳の男性。発熱と体幹の皮疹を主訴に来院した。3日前に38℃台の発熱と咽頭痛が出現した。自宅近くの医療機関でNSAIDを処方されたが、顔面と体幹に小水疱が多発したため受診した。妻が2週前に帯状疱疹に罹患したという。径2?3mmの紅暈を伴う小水疱と小膿疱を播種状に認め、一部にびらんと痂皮を伴う。体幹全体の写真(A)及び拡大写真(B)を別に示す。この患者の全身を診察した際に水疱が認められる可能性が最も高いのはどれか。
a口腔粘膜
b腋窩
c手掌
d肛門周囲
e足趾爪
内分泌
1.22歳の男性。動悸、発汗および手指の振戦を主訴に来院した。3か月前から朝食前や夕食前に、動悸と発汗を自覚するようになった。食事を摂ると症状は消失するという。現在内服中の薬剤はない。父方祖母がグルカゴノーマに罹患している。意識は清明。身長cm、体重62kg。脈拍68/分、整。血圧/80mmHg。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝?脾を触知しない。血液所見:赤血球万、白血球3,、血小板24万。血液生化学所見(朝食後2時間):尿素窒素13mg/dL、クレアチニン0.6mg/dL、血糖mg/dL、NamEq/L、K4.0mEq/L、ClmEq/L。24時間持続ブドウ糖モニターの結果を別に示す。診断に必要な検査はどれか。
a絶食試験
b水制限試験
cTRH負荷試験
dLHRH負荷試験
eグルカゴン負荷試験
2.17歳の女子。体重減少を主訴に来院した。2年前から摂食量を意識的に減らすようになり、学校における定期健康診断でやせを指摘された。医療機関への受診を指導されたが受診しなかったという。その後も体重がさらに減少しており、心配した母親に付き添われて受診した。身長cm、体重27kg。体温36.1℃。脈拍52/分、整。血圧90/50mmHg。前腕や背部に産毛の増生を認める。下腿に軽度の圧痕浮腫を認める。この患者で認められる可能性が高いのはどれか。
aGHが高値である。
b月経周期は正常である。
cLH/FSH比が高値である。
dコルチゾールが低値である。
e遊離トリヨードサイロニン〈FT3〉が高値である。
3.女性化乳房の原因となり得るのはどれか。3つ選べ。
a肝硬変
b尿崩症
c精巣腫瘍
dACTH単独欠損症
eドパミン受容体拮抗薬
4.43歳の女性。強い動悸と頸部痛を主訴に来院した。1週前から夜間の発熱と咳嗽が出現し、自宅近くの診療所を受診して総合感冒薬を処方された。その後、感冒症状は改善したが頸部痛、動悸および両手指の振戦が出現したため受診した。体温37.1℃。脈拍/分、整。血圧/60mmHg。甲状腺はびまん性に軽度腫大しており、触診では甲状腺右葉の腫脹部に圧痛を認める。検査所見:赤沈65mm/1時間。血液所見:白血球9,。血液生化学所見:TSH検出感度未満(基準0.2?4.0)、FT45.86ng/dL(基準0.8?2.2)。免疫血清学所見:CRP5.0mg/dL、抗TSH受容体抗体陰性。心電図では洞性頻脈を認める。甲状腺超音波検査では疼痛部に一致した低エコー所見を認める。行うべき治療はどれか。2つ選べ。
a抗菌薬投与
bβ遮断薬投与
c抗甲状腺薬投与
d副腎皮質ステロイド投与
e放射性ヨウ素によるアイソトープ治療
5.34歳の男性。頭痛、顔つきの変化および手足の容積増大を主訴に来院した。2年前から家人に顔貌の変化を指摘されている。1年前から頭痛を自覚するようになった。身長cm、体重98kg。脈拍80/分、整。血圧/90mmHg。顔面は眉弓部の膨隆、鼻と口唇の肥大、巨舌を認める。胸部と腹部とに異常は認めない。内分泌検査所見:GH8.5ng/mL(男性の基準2.5以下)、IGF-ng/mL(34歳男性の基準?)、ACTH35pg/mL(基準7.2?63.3)、プロラクチン62.0ng/mL(基準3.6?12.8)、コルチゾール14μg/dL(基準6.24?18.0)。頭部単純エックス線写真を別に示す。この患者でみられないのはどれか。
a心肥大
b耐糖能異常
c低リン血症
d睡眠時無呼吸
e手根管症候群
6.41歳の女性。高血圧、頭痛および脱力を主訴に来院した。3年前から高血圧症に対して、自宅近くの診療所でカルシウム拮抗薬を投与されていたが、血圧は/80mmHg前後の高値が持続していた。1年前から頭痛と脱力も自覚するようになったため受診した。血液検査では血清カリウムが2.8mEq/Lと低下していた。二次性高血圧症を疑って施行した安静臥位30分後の採血では、血漿レニン活性0.1ng/mL/時間(基準1.2?2.5)、血漿アルドステロン濃度pg/mL(基準30?)であった。腹部単純CTでは異常所見を認めない。診断のために行うべき検査はどれか。3つ選べ。
a生理食塩水負荷試験
bカプトプリル負荷試験
cデキサメサゾン抑制試験
dフロセミド立位負荷試験
eMIBG副腎シンチグラフィ
消化
1.80歳の女性。右上腹部痛、体重減少および皮屑の黄染を主訴に来院した。1年前から食後に軽度の悪心を自覚していた。3か月前から食後に右上腹部痛が出現するため好物の天ぷらを食べたくなくなったという。1か月前から体重が減少し、家族に皮膚の黄染を指摘され受診した。身長cm、体重38kg。体温36.7℃。脈拍92/分、整。血圧/70mmHg。呼吸数14/分。眼瞼結膜は軽度貧血様で、眼球結膜に黄染を認める。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦で、心窩部から右季肋部にかけて圧痛を認め、同部に呼吸に応じて移動する径3cmの腫瘤を触知する。尿所見:蛋白(?)、糖(?)、ウロビリノゲン(?)、潜血(?)、ビリルビン1+。便潜血反応陰性。血液所見:赤血球万、Hb10.9g/dL、Ht34%、白血球6,、血小板14万。血液生化学所見:総蛋白5.8g/dL、アルブミン3.1g/dL、総ビリルビン4.8mg/dL、AST76U/L、ALT65U/L、LDU/L(基準?)、γ-GTU/L(基準8?50)、アミラーゼU/L(基準37?)、尿素窒素19mg/dL、クレアチニン0.7mg/dL、血糖mg/dL、NamEq/L、K4.0mEq/L、ClmEq/L、CEA6.7ng/mL(基準5以下)、CA19-U/mL(基準37以下)。CRP0.4mg/dL。胸部および腹部エックス線写真で異常を認めない。腹部超音波検査で両側肝内胆管の拡張と肝門部での途絶を認めた。次に行うべき検査として適切なのはどれか。
a腹部造影CT
b超音波内視鏡検査
c下部消化管内視鏡検査
d上部消化管内視鏡検査
e内視鏡的逆行性胆管膵管造影〈ERCP〉
2.48歳の女性。胃がん検診の上部消化管造影検査で胃に異常が認められたため来院した。自覚症状はなく、内服薬の服用はない。来院後に施行した上部消化管内視鏡像を別に示す。適切な対応はどれか。
a1年後の再検査
bプロトンポンプ阻害薬投与
cHelicobacterpylori除菌
d内視鏡的ポリープ切除術
e胃切除術
3.50歳の男性。右下腹部痛を主訴に転院してきた。船上勤務中、7日前に右下腹部痛と発熱をきたし寄港先の病院を受診した。急性虫垂炎と診断され入院となった。絶食下で末梢静脈からの輸液と抗菌薬の点滴治療を受け、入院3日目には解熱し下腹部痛は軽減した。自宅近くでの治療を希望し当院を紹介され転院となった。意識は清明。身長cm、体重70kg。体温36.2℃。腹部は平坦、軟で、圧痛を認めない。腸雑音は正常である。血液所見:赤血球万、Hb14.8g/dL、Ht43%、白血球6,、血小板21万。血液生化学所見:総蛋白6.4g/dL、アルブミン3.2g/dL、総ビリルビン0.7mg/dL、AST14U/L、ALT14U/L、尿素窒素19mg/dL、クレアチニン0.8mg/dL。CRP0.8mg/dL。転院後、排ガスと排便を認めた。次に行うべきなのはどれか。
a経口食開始
b虫垂切除術
c右半結腸切除術
d膿瘍ドレナージ
e外科的イレウス解除術
4.急性膵炎の重症度判定基準の予後因子に含まれるのはどれか。2つ選べ。
aCRP
bPaCO2
c尿素窒素
dリパーゼ
eトリプシン
5.62歳の男性。吐血のため救急車で搬入された。今朝、突然の吐血があり、家族が救急車を要請した。意識レベルはJCSI-2。体温36.5℃。心拍数98/分、整。血圧/78mmHg。呼吸数20/分。SpO%(鼻カニューラ3L/分酸素投与下)。眼瞼結膜は軽度貧血様で眼球結膜に黄染を認める。腹部は膨満し波動を認める。下腿に浮腫を認める。直腸診で黒色便の付着を認める。血液所見:赤血球万、Hb9.5g/dL、Ht32%、白血球4,、血小板4万、PT-INR1.6(基準0.9?1.1)。血液生化学所見:総蛋白5.6g/dL、アルブミン2.8g/dL、総ビリルビン3.1mg/dL、直接ビリルビン2.2mg/dL、AST56U/L、ALT38U/L、LD(基準?)、ALPU/L(基準?)、クレアチニン1.0mg/dL、アンモニアμg/dL(基準18?48)、NamEq/L、K3.5mEq/L、Cl99mEq/L。CRP1.1mg/dL。上部消化管内視鏡像を別に示す。
治療として適切なのはどれか。2つ選べ。
a結紫術
b硬化療法
cステント留置
d内視鏡的粘膜下層剥離術
eSengstaken-Blakemoreチューブ留置
6.健常人の腹部造影CTの連続スライス(A?F)を別に示す。急激な体重減少などにより腹部大動脈との間隙に十二指腸が挟まれ、食後の嘔吐や腸閉塞の原因となり得る血管はどれか。
a①b②c③d④e⑤
7.84歳の女性。腹痛のため救急車で搬入された。2日前から排便がなく腹痛と腹部膨満感を自覚するようになった。今朝から症状が強くなったため救急車を要請したという。意識は清明。体温37.5℃。心拍数98/分、整。血圧/94mmHg。呼吸数22/分。SpO%(鼻カニューラ3L/分酸素投与下)。腹部は膨隆し腸雑音はやや亢進し、打診で鼓音を認める。左腹部に圧痛を認めるが反跳痛はない。腹部エックス線写真を別に示す。まず行うべき対応はどれか。
a降圧薬投与
bイレウス管留置
c内視鏡的整復術
dグリセリン浣腸
e抗コリン薬投与
8.日齢6の新生児。NICUに入院中である。常位胎盤早期剥離のため緊急帝王切開で出生した。在胎26週4日、出生体重gであった。出生6分で気管挿管が行われ、10分後には開眼した。その後NICU入院となり、呼吸管理を受けている。入院後、経口胃管を挿入し、日齢1から少量のミルクを開始した。本日、ミルク注入前に胃内にミルクが残っており、腹部が軽度膨満していた。体温36.7℃。心拍数/分、整。血圧52/24mmHg。呼吸数48/分。SpO%(F\mathrm{I}O20.25)。大泉門は平坦で、心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は軽度膨満があり、腸雑音は減弱している。四肢の運動があり、筋緊張に異常を認めない。胸腹部エックス線写真(臥位正面および左側臥位正面像)(A、B)を別に示す。考えられる疾患はどれか。
a気胸
b肝腫瘍
c消化管穿孔
d消化管閉鎖
e横隔膜ヘルニア
9.35歳の女性。摂食早期の満腹感と心窩部痛を主訴に来院した。6か月前から摂食早期の満腹感を自覚し、特に脂っぽいものを食べると心窩部痛が出現するため受診した。便通異常はない。既往歴に特記すべきことはない。身長cm、体重46kg(6か月間で3kgの体重減少)。腹部は平坦、軟で、肝?脾を触知しない。血液所見:赤血球万、Hb12.8g/dL、Ht39%、白血球5,、血小板20万。血液生化学所見:アルブミン4.1g/dL、総ビリルビン0.8mg/dL、AST21U/L、ALT19U/L、LDU/L(基準?)、ALPU/L(基準?)、γ-GT14U/L(基準8?50)、アミラーゼ89U/L(基準37?)、尿素窒素15mg/dL、クレアチニン0.7mg/dL、尿酸3.9mg/dL、血糖88mg/dL、HbA1c5.6%(基準4.6?6.2)、総コレステロールmg/dL、トリグリセリド91mg/dL、NamEq/L、K4.3mEq/L、ClmEq/L。上部消化管内視鏡検査および腹部超音波検査に異常を認めない。最も考えられるのはどれか。
a慢性膵炎
b逆流性食道炎
c過敏性腸症候群
d食道アカラシア
e機能性ディスペプシア
循環器
1.28歳の男性。一過性の意識消失のため救急車で搬入された。会社で椅子に座っていたところ、突然目の前が真っ暗になり意識を失った。目撃者によるとけいれんはなく、1分ほどで意識が元に戻ったという。心配した会社の同僚が救急車を要請した。家族歴は父親が54歳で突然死している。意識は清明。心拍数64/分、整。血圧/70mmHg。呼吸数16/分。心音と呼吸音とに異常を認めない。神経診察で異常を認めない。心電図を別に示す。意識消失の原因として考えられるのはどれか。
a状況失神
bてんかん
c心室性不整脈
d上室性不整脈
e迷走神経反射
2.65歳の女性。下腿浮腫を主訴に来院した。1か月前から下腿浮腫と軽度の労作時呼吸困難感があり改善しないため受診した。体温36.5℃。脈拍72/分、整。血圧/80mmHg。呼吸数14/分。SpO%(roomair)。心音は微弱で拡張早期過剰心音を聴取する。呼吸音に異常を認めない。両側に著明な下腿浮腫を認める。胸部CT(A)及び右心カテーテル所見(B、C)を別に示す。治療で選択すべきなのはどれか。
aβ遮断薬
bコルヒチン
c心膜切除術
d心襄ドレナージ
e経カテーテル心室中隔焼灼術
3.現 症:意識は清明。身長cm、体重49kg。体温35.9℃。心拍数80/分、整。血圧/78mmHg。呼吸数22/分。SpO%(マスク5L/分酸素投与下)。眼瞼結膜は貧血を認めず、眼球結膜に黄染を認めない。頸部リンパ節腫脹および甲状腺腫大を認めない。心音は胸骨右縁第2肋間を最強点とするIII/IVの収縮期駆出性雑音を聴取し、頸部への放散を認める。呼吸音は両側胸部にcoarsecracklesを聴取する。腹部は平坦、軟で、肝?脾を触知しない。両側下腿に軽度の圧痕性浮腫を認める。神経診察で異常を認めない。
検査所見:尿所見:蛋白(?)、糖(?)、ケトン体(?)、潜血(?)。血液所見:赤血球万、Hb13.5g/dL、Ht41%、白血球6,(好中球65%、好酸球2%、好塩基球0%、単球4%、リンパ球29%)、血小板22万。血液生化学所見:総ビリルビン0.5mg/dL、AST21U/L、ALT18U/L、LDU/L(基準?)、ALPU/L(基準15?)、γ-GT35U/L(基準8?50)、CKU/L、尿素窒素20mg/dL、クレアチニン0.7mg/dL、血糖mg/dL、NamEq/L、K3.9mEq/L、ClmEq/L。脳性ナトリウム利尿ペプチド(BNP)2,pg/mL(基準18.4以下)。心電図(A)及び胸部エックス線写真(B、C)を別に示す。
この患者でみられる身体所見はどれか。
a遅脈
bII音の充進
cKussmaul呼吸
d腋窩に放散する収縮期心雑音
eしゃがんだ時に減弱する心雑音
4.70歳の男性。息切れを主訴に来院した。最近、趣味のグラウンド?ゴルフをするときに息切れを自覚するようになり受診した。喫煙歴はない。心音はII音の固定性分裂を認め、胸骨左縁第2肋間に収縮期雑音を聴取する。呼吸音に異常を認めなぃ。下肢に浮腫を認めない。手指にチアノーゼ、ばち指を認めない。心電図は洞調律で不完全右脚ブロックを認める。胸部エックス線写真(A)及び心エコー図(B)を別に示す。その後心臓カテーテル検査を行った。この患者の各部位の酸素飽和度(%)で正しいのはどれか。
(SVC:上大静脈、RA:右心房、RV:右心室、PA:肺動脈、LV:左心室)
aSVC70、RA84、RV83、PA85、LV98
bSVC70、RA69、RV83、PA85、LV98
cSVC70、RA69、RV69、PA70、LV98
dSVC70、RA69、RV69、PA85、LV98
eSVC70、RA69、RV69、PA70、LV89
5.78歳の男性。労作時呼吸困難を主訴に来院した。半年前から労作時呼吸困難を自覚し、2週前から増悪しているという。意識は清明。体温37.0℃。脈拍/分、整。血圧/84mmHg。呼吸数24/分。SpO%(roomair)。心音に異常を認めない。両側の背部にfinecracklesを聴取する。下腿に浮腫を認めない。胸部エックス線写真(A)及び胸部CT(B)を別に示す。
認められる可能性が高いのはどれか。
a一秒率低下
bPaCO2上昇
cA-aDO2開大
d血清LD低下
e血中サーファクタントプロテインD〈SP-D〉低下
6.心電図を別に示す。正しいのはどれか。
a心室頻拍
b洞性頻脈
c心室期外収縮
d発作性心房細動
e発作性上室頻拍
泌尿器科
1.71歳の男性。6か月前からの排尿困難と夜間頻尿を主訴に来院した。既往歴および家族歴に特記すべきことはない。身長cm、体重60kg。体温36.4℃。脈拍72/分、整。血圧/82mmHg。呼吸数14/分。腹部は平坦、軟で、肝?脾を触知しない。直腸指診で横径40mm程度の前立腺を触知するが硬結を認めない。尿所見:蛋白(?)、糖(?)、沈流に赤血球と白血球とを認めない。血清PSA2.5ng/mL(基準4.0以下)。国際前立腺症状スコア28点(軽症0?7点、中等症8?19点、重症20?35点)。腹部超音波検査で推定前立腺体積60mL。尿流測定で排尿量mL、最大尿流率2.5mL/秒、残尿量mL。
治療薬として適切でないのはどれか
aα1遮断薬
b抗コリン薬
c抗男性ホルモン薬
d5a還元酵素阻害薬
ePDE5〈phosphodiesterase5〉阻害薬
2.65歳の女性。発熱と悪寒を主訴に来院した。意識レベルはJCSII-10。身長cm、体重68kg。体温38.8℃。脈拍96/分、整。血圧92/52mmHg。呼吸数28/分。腹部は平坦、軟で、肝?脾を触知しない。右背部叩打痛を認める。尿所見:蛋白1+、糖(?)、ケトン体(?)、潜血1+、沈査は赤血球10?50/HPF、白血球50?99/HPF。血液所見:赤血球万、Hb11.8g/dL、Ht37%、白血球2,、血小板22万。血液生化学所見:総蛋白6.5g/dL、アルブミン2.8g/dL、AST19U/L、ALT19U/L、尿素窒素12mg/dL、クレアチニン0.8mg/dL。CRP21mg/dL。血液培養と尿培養の検体を採取し、生理食塩液による輸液を行ったが、血圧低下の改善はみられず、カテコラミンと抗菌薬の投与を開始した。腹部CT(A、B)を別に示す。直ちに行うべき処置はどれか。
a尿道切開術
b膀胱瘻造設
c経尿道的尿管砕石術
d尿管ステント留置術
e体外衝撃波結石破砕術
3.78歳の男性。排尿障害を主訴に来院した。2年前から尿勢の減弱を自位していたという。3か月前からは頻尿および残尿感が出現し、昨日から症状が強くなり受診した。内服薬はない。意識は清明。身長cm、体重63kg。体温36.2℃。脈拍80/分、整。血圧/86mmHg。呼吸数16/分。下腹部に膨隆を認める。尿所見:蛋白(?)、糖(?)、ケトン体(?)、潜血1+、沈渣に赤血球5?9/HPF、白血球5?9/HPF。血液所見:赤血球万、Hb13.8g/dL、Ht39%、白血球5,、血小板24万。血液生化学所見:尿素窒素28mg/dL、クレアチニン4.4mg/dL、NamEq/L、K5.0mEq/L、ClmEq/L。腹部超音波像(A?C)を別に示す。まず行うべきなのはどれか。
a血液透析
b腎瘻造設術
c利尿薬投与
d尿管ステント留置
e尿道カテーテル留置
4.1歳6か月の男児。出生時に外陰部の異常を指摘されていたが転居を契機に紹介され受診した。在胎39週、出生体重3,g、Apgarスコア8点(1分)、10点(5分)で出生した。体重10kg、体温36.5℃。脈拍92/分、整。SpO%(roomair)。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝?脾を触知しない。亀頭の一部は包皮から露出し、外尿道口は陰茎と陰嚢の移行部に確認できる。外陰部の写真(A、B)を別に示す。この患児にみられるのはどれか。
a血尿
b尿閉
c水腎症
d陰茎の屈曲
e真性尿失禁
5.77歳の男性。血尿を主訴に来院した。3か月前から時々血尿を自覚していたが、自然に消失していたため医療機関を受診していなかった。2日前から血尿が持続するため受診した。喫煙歴は20本/日を50年間。飲酒は機会飲酒。身長cm、体重70kg。脈拍72/分、整。血圧/72mmHg。腹部は平坦、軟で、肝?脾を触知しない。尿所見:沈渣は赤血球以上/HPF。血液所見:赤血球万、Hb12.9g/dL、Ht38%、白血球8,。血液生化学所見:総蛋白6.7g/dL、アルブミン3.8g/dL、尿素窒素18mg/dL、クレアチニン0.8mg/dL。尿細胞診はクラスV。胸腹部造影CT(A、B)を別に示す。この患者で正しいのはどれか。
a再発は膀胱に多い。
b扁平上皮癌である。
c近位尿細管から発生する。
dVHL遺伝子異常が関係する。
e腹部ダイナミックCTで早期濃染を呈する。
産婦人科
1.38歳の初妊婦(1妊0産)。妊娠34週に激しい腹痛と性器出血のため救急車で搬入された。これまでの妊娠経過は順調であったが、妊娠33週の妊婦健康診査で両下腿の浮腫と尿蛋白、軽度の血圧上昇を指摘されていた。喫煙は、妊娠前は20本/日であったが、妊娠後は5本/日に減らしている。体温36.9℃。心拍数72/分、整。血圧/90mmHg。腹痛のため表情は苦悶様で、腹部は膨隆しており板状に硬く、圧痛を認める。腟鏡診で少量の性器出血を認め、内診で子宮口は閉鎖している。尿蛋白2+。超音波検査で子宮底部に存在する胎盤の著明な肥厚を認める。胎児心拍数陣痛図で基線細変動の減少と遅発一過性徐脈を認める。最も考えられるのはどれか。
a切迫早産
b切迫流産
c前置胎盤
d絨毛膜羊膜炎
e常位胎盤早期剥離
2.42歳の初産婦(1妊0産)。陣痛発来のため入院した。既往歴は35歳で腹腔鏡下子宮筋腫核出術、38歳で子宮鏡下子宮内膜ポリープ摘出術を受けた。入院後8時間で3,gの男児を経腟分娩し、児娩出の5分後に胎盤はスムーズに娩出された。分娩時出血量はmLであり、会陰裂傷に対して縫合術を行った。産後20分の時点で軽度の意識混濁が出現した。この時点で脈拍/分、整。血圧72/40mmHg。呼吸数24/分であり、腹部の疼痛を訴えている。外出血(性器出血)は少量で、腟鏡診でも子宮口からのわずかな血液流出を認めるのみである。最も考えられるのはどれか。
a頸管裂傷
b弛緩出血
c子宮破裂
d癒着胎盤
e子宮内反症
3.36歳の経産婦(2妊1産)。破水感を主訴に来院した。これまでの妊婦健康診査で異常は指摘されていないという。妊娠37週5日、起床時に破水感を自覚し受診した。33歳時に妊娠39週3日での自然経腟分娩歴があり、児の発達に異常は認めない。体温36.9℃。脈拍84/分、整。血圧/78mmHg。呼吸数20/分。内診にて子宮口は1cm開大、展退30%、硬度は中等度、先進部は児頭で下降度はSP+1cm。羊水の流出を認めた。胎児心拍数陣痛図に異常は認めず、陣痛発来を期待して経過観察のため入院となった。翌朝の胎児心拍数陣痛図を別に示す。まず最初に確認すべき項目はどれか。
a血圧
b体温
c白血球数
d血清CRP値
e経皮的酸素飽和度〈SpO2〉
4.胎児の超音波断層像(①?⑥)を別に示す。胎児推定体重を測定する際に用いるのはどれか。3つ選べ。
a①b②c③d④e⑤
5.38歳の女性。下腹部痛を主訴に来院した。5年前から月経時に下服部痛と腰痛を自覚するようになった。1年前から月経初日と2日目に仕事を休むようになった。3か月前から月経終了後に下腹部痛と腰痛が出現し仕事を休むようになった。月経は28日周期で整。持続5日間。現在妊娠希望はないが将来は妊娠したいと思っている。飲酒は機会飲酒。母は子宮筋腫で子宮摘出術を受けた。身長cm、体重58kg。体温36.8℃。脈拍68/分、整。血圧/76mmHg。心音と呼吸音とに異常を認めない。下腹部に圧痛のある腫瘤を触知する。内診では、子宮は前屈で正常大。左右付属器の腫瘤はそれぞれ径10cmで圧痛を認める。Douglas窩に有痛性の硬結を触知する。下腹部MRIの矢状断像を別に示す。治療法を決める上で考慮すべきなのはどれか。2つ選べ。
a身長
b飲酒歴
c家族歴
d疼痛の強さ
e妊孕性温存の希望
6.28歳の初産婦(1妊0産)。妊娠40週0日午前0時に破水感があり、規則的な子宮収縮が出現したため、午前1時に来院した。妊婦健康診査で特に異常は指摘されていなかった。来院時、児は第1頭位で胎児心拍数は正常、腟鏡診にて羊水流出を認め、内診で子宮口は3cm開大していた。午前5時、子宮収縮は5分間隔、内診で子宮口は6cm開大、児頭下降度はSP±0cm、大泉門は母体の右側、小泉門は母体の左側に触知し、矢状縫合は骨盤横径に一致していた。午前9時、子宮収縮は3分間隔、内診で子宮口は9cm開大、児頭下降度はSP+2cmであった。内診で得られた児頭の所見(①?⑥)を別に示す。正常な回旋をしているのはどれか。
a①b②c③d④e⑤
7.32歳の経産婦(2妊1産)。妊娠12週。出生前診断について相談するため、遺伝カウンセリング外来に夫婦で来院した。これまでの妊娠経過に異常を認めない。28歳の時に出産した子供がDown症候群であった。無侵襲的出生前遺伝学的検査〈NIPT〉について知りたいという。説明として適切なのはどれか。
a「羊水を使って検査を行います」
b「検査のために流産する確率は0.3%です」
c「検査で先天性疾患の80%が診断できます」
d「検査の結果が陽性であっても確定診断にはなりません」
e「妊娠16週以降にならないと検査することができません」
8.妊娠37週0日の妊婦に行った胎児心拍数陣痛図を別に示す。認められる所見はどれか。2つ選べ。
a徐脈
b基線細変動消失
c早発一過性徐脈
d遅発一過性徐脈
e変動一過性徐脈
9.妊娠37週の胎児および胎児付属物と正常な所見の組合せで正しいのはどれか。2つ選べ。
a胎児心拍数---------90/分
b推定胎児体重---------1,g
c羊水指数〈AFI〉---------12cm
dノンストレステスト〈NST〉---------reactive
eBiophysicalprofilescore〈BPS〉---------4点
10.23歳の女性。全身倦怠感を主訴に受診した。2週前に市販の妊娠検査薬が陽性となり来院し、子宮内に胎嚢胎嚢と10mmの胎芽を認めた。10日前から悪心を自覚し、1週前から嘔吐を繰り返し、食事がほとんど摂取できていないという。性器出血や下腹部痛の訴えはない。意識は清明。身長cm、体重50kg。妊娠前の体重は54kgであった。体温37.1℃。脈拍84/分、整。血圧/68mmHg。呼吸数16/分。口唇の乾燥を認める。経腟超音波検査にて頭殿長20mmの胎児と心拍動を認める。まず行う検査はどれか。
a尿ケトン体
b血中hCG定量
c甲状腺機能検査
d動脈血ガス分析
e上部消化管内視鏡検査
11.胎児心拍数陣痛図において、胎児の健康状態の悪化が最も懸念される所見はどれか。
a一過性頻脈
b早発一過性徐脈
c変動一過性徐脈
d基線細変動増加
e基線細変動消失
12.40歳の経産婦(6妊5産)。妊娠34週3日に胎動消失を主訴に来院した。妊娠経過は順調であったが、妊娠30週の妊婦健康診査後、多忙と経済的理由のため受診していなかった。これまで計5回の経腟自然分娩の既往がある。身長cm、体重62kg。体温36.8℃。脈拍84/分、整。血圧/72mmHg。子宮収縮は認められなかった。腹部超音波検査を施行したところ、胎児心拍を認めなかった。推定胎児体重は1,gで妊娠30週の妊婦健康診査時の推定体重とほぼ変わらなかった。胎盤に異常所見はなかった。直ちに行う血液検査項目として適切なのはどれか。2つ選べ。
aFDP
b血小板数
c抗リン脂質抗体
d胎児ヘモグロビン
e間接Coombs試験
13.35歳の女性。性感染症治療後に病状を説明することになった。患者は帯下の増加と下腹部痛を主訴に4週前に来院した。付属器に圧痛を認め、子宮頸部の性器クラミジアDNA検査が陽性で抗菌薬を投与した。帯下は減少し下腹部痛と圧痛も消失し、性器クラミジアDNA検査も陰性となった。患者に対する説明で適切なのはどれか。
a3か月の避妊が望ましい。
bクラミジア感染症は治癒した。
c異所性妊娠のリスクは低下した。
d子宮性不妊となる可能性が高い。
e今後クラミジア感染症になることはない。
小児科
1.2か月の男児。嘔吐を主訴に母親に連れられて来院した。前日から嘔吐があり、自宅近くの診療所を受診し、腹部の腫瘤を指摘されたため紹介されて受診した。身長57cm、体重5,g。意識は清明。体温36.8℃。心拍数/分、整。血圧76/40mmHg。呼吸数24/分。眼瞼結膜は軽度貧血様である。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は膨満しており、左下腹部に径約10cmの硬い腫瘤を触知する。血液所見:赤血球万、Hb9.1g/dL、Ht26%、白血球7,、血小板40万。血液生化学所見:総蛋白5.6g/dL、総ビリルビン2.6mg/dL、直接ビリルビン0.9mg/dL、AST54U/L、ALT25U/L、アミラーゼ13U/L(基準37?)、尿素窒素6mg/dL、クレアチニン0.2mg/dL。CRP0.1mg/dL、尿中バニリルマンデル酸〈VMA〉mg/gCr(基準4.5?12.7)。腹部単純MRIの脂肪抑制T2強調水平断像(A)及び冠状断像(B)を別に示す。この患児が予後良好と考えられる根拠となる因子はどれか。
a年齢
b性別
c腫瘤の大きさ
d血中ヘモグロビン値
e尿中バニリルマンデル酸値
2.乳児の心肺蘇生法で正しいのはどれか。
a胸骨圧迫の深さは胸の厚さの約1/2である。
b胸骨圧迫は60?80回/分の速さで行う。
c死戦期呼吸を認めたら蘇生行為を開始する。
d2人の救助者で行う場合の胸骨圧迫と人工呼吸の比は30:2である。
e脈拍の触知は大腿動脈で行う。
3.日齢3の男児。在胎38週28、2,gで分娩遷延のため吸引分娩で出生した。Apgarスコアは9点(1分)であった。出生直後に頭部の腫瘤を認めていた。活気不良と頭部の腫瘤増大、全身蒼白のためNICUに搬入された。意識は清明。身長48.5cm、体重2,g。体温36.2℃。心拍数/分、整。血圧48/20mmHg。呼吸数58/分。SpO%(roomair)。両側の頭頂側頭部に径4cmの柔らかい腫瘤を触知する。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝?脾を触知しない。血液所見:赤血球万、Hb6.8g/dL、Ht18%、白血球28,、血小板20万、出血時間正常、PT-INR1.1(基準0.9?1.1)、APTT秒(基準27?40)、フィブリノゲンmg/dL(基準?)。頭部CT冠状断像を別に示す。この患者で活性が低下する可能性があるのはどれか。2つ選べ。
a第VII因子
b第VIII因子
c第IX因子
d第X因子
e第XIII因子
4.1歳の男児。発熱と皮疹を主訴に母親に連れられて来院した。4日前から38?39℃の発熱が続き、今朝、母親が皮疹に気付いたという。体温39.3℃。脈拍/分、整。受診時の患児の背部の写真を別に示す。両側眼球結膜に充血を認める。口唇に発赤を認める。両側頸部に径2cmのリンパ節を数個ずつ触知する。四肢末端に紅斑と浮腫を認める。心音と呼吸音とに異常を認めない。血液所見:赤血球万、Hb11.7g/dL、Ht36%、白血球13,(桿状核好中球6%、分葉核好中球61%、単球4%、リンパ球29%)、血小板41万、フィブリノゲンmg/dL(基準?)。血液生化学所見:総蛋白6.0g/dL、アルブミン3.0g/dL、ASTU/L、ALTU/L。CRP4.2mg/dL。心エコー検査で異常所見を認めない。入院の上、標準的治療を行うこととした。治療効果判定に使用する所見はどれか。
a発熱
b体幹の皮疹
c眼球結膜充血
d頸部リンパ節腫脹
e四肢末端の紅斑?浮腫
5.6歳の女児。発熱と発疹を主訴に祖父に連れられて来院した。3日前に発熱と咳嗽が出現した。一旦解熱したが、本日から再度発熱し体幹に発疹が出現したため来院した。1週前に家族で麻疹流行地を旅行していたという。鑑別のために最も重要な所見を呈する部位はどれか。
a口唇
b頬粘膜
c眼球結膜
d頸部リンパ節
eBCGの接種部位
6.日齢2の新生児。黄疸のため救急車で搬入された。在胎40週3日、出生体重3,g、Apgarスコア7点(1分)、9点(5分)であった。生後6時間から完全母乳栄養を開始した。生後24時間から黄疸を認めたため1面で光線療法を開始したが生後48時間でのビリルビン値が30mg/dLのため救急車を要請し、NICUに入院となった。傾眠傾向である。体温37.3℃。心拍数/分、整。呼吸数40/分。大泉門は陥没し、心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝?脾を触知しない。吸啜反射、Moro反射は減弱し、四肢の筋緊張はやや低下している。血液所見:赤血球万、Hb12.0g/dL、Ht30%、網赤血球5%、血小板40万。血液生化学所見:総蛋白7.0g/dL、アルブミン3.5g/dL、総ビリルビン29.5mg/dL、直接ビリルビン1.5mg/dL、AST12U/L、ALT15U/L、LDU/L(基準値?)。母親の血液型はO型RhD(+)、児A型RhD(+)。適切な対応はどれか。
a血漿交換
b交換輸血
cアルブミン投与
d多面照射光線療法
eガンマグロブリン投与
7.日齢3の新生児。在胎39週、出生体重2,gで出生した。瞼裂斜上、内眼角贅皮、鼻根部平坦および巨舌を認める。心音と呼吸音とに異常を認めない。筋緊張が低下している。心エコー検査で異常を認めない。
この児の長期管理上、注意すべきなのはどれか。
a大動脈解離
b潰瘍性大腸炎
c環軸椎亜脱臼
d神経芽細胞腫
e副甲状腺機能充進症
8.5歳の男児。夜尿を主訴に父親に連れられて来院した。毎晩夜尿があり、これまでに夜間おむつがとれたことがない。日中の尿失禁はないという。尿所見:比重1.、蛋白(?)、糖(?)、潜血(?)、沈渣は赤血球0?1/HPF、白血球1?4/HPF。腹部超音波検査で両側の腎と膀胱とに異常を認めない。父親への説明として適切でないのはどれか。
a「就寝前に完全に排尿させましょう」
b「睡眠中の冷えから身体を守りましょう」
c「水分は昼過ぎまでに多めに摂らせましょう」
d「おねしょをしても叱らないようにしましょう」
e「夜間の決めた時間に起こして排尿させましょう」
9.10歳の女児。起立時の気分不良を主訴に母親に連れられて来院した。朝はなかなか起きられず、起立時に気分不良があり、時に目の前が暗くなりふらふらすることがある。午前中は特に調子が悪い。頭痛、腹痛が続き、食欲は不良である。乗物酔いを起こしやすいという。意識は清明。顔面はやや蒼白である。神経診察で異常を認めない。尿所見、血液所見およぴ血液生化学所見に異常を認めない。診断に最も有用な検査はどれか。
a起立試験
b視野検査
c脳波検査
d温度眼振検査
e重心動揺検査
救急?中毒
1.外来での処置中、検査室から「パニック値が出ているので、検査結果を至急報告します」との連絡があった。
検査所見:尿所見:蛋白2+、糖(?)、潜血2+、沈査は赤血球30-50/HPF、白血球1-4/HPF、細菌(?)。血液所見:赤血球万、Hb13.2g/dL、Ht42%、白血球8,、血小板24万、PT-INR1.9(基準0.9-1.1)。血液生化学所見:総蛋白6.8g/dL、AST44U/L、ALT20U/L、尿素窒素68mg/dL、クレアチニン3.8mg/dL、血糖mg/dL、NamEq/L、K7.2mEq/L、ClmEq/L、Ca8.4mg/dL。CRP1.2mg/dL。直ちに行うべき対応はどれか。
a腹部CT
b心電図検査
c膀胱鏡検査
d動脈血ガス分析
e部位を変えての静脈採血
2.24歳の男性。調理中に包丁で右母指を切ったという。現場で創部をガーゼで圧迫し来院した。脈拍72/分、整。血圧/60mmHg。呼吸数18/分。SpO%(roomair)。ガーゼによる圧迫を解除して創部を観察し止血されているのを確認したが、この際に創部を見た患者が気分不快を訴えた。顔面は蒼白で多量の発汗を認める。直ちに行うべき対応はどれか。
a仰臥位にする。
bAEDを装着する。
cアドレナリンを筋注する。
d深呼吸するように指導する。
e創部を強くガーゼで圧迫する。
3.34歳の男性。心窩部痛を主訴に来院した。本日、オートバイ運転中に併走する乗用車と接触し転倒した。意識障害はなく、四肢の擦過傷と右膝関節の打撲以外に大きな外傷はなかった。転倒3時間後に心窩部痛を自覚し、徐々に増強するため妻に付き添われて受診した。意識は清明。体温37.2℃。脈拍/分、整。血圧96/58mmHg。呼吸数16/分。SpO%(roomair)。眼瞼結膜はやや貧血様だが眼球結膜に異常を認めない。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は軽度膨隆し、腸雑音の減弱を認める。心寓部から右季肋下にかけての圧痛を認める。神経診察で異常を認めない。血液所見:赤血球万、Hb10.6g/dL、Ht34%、白血球11,、血小板16万。血液生化学所見:総蛋白6.8g/dL、アルブミン3.7g/dL、総ビリルビン0.9mg/dL、ASTU/L、ALT78U/L、LDU/L(基準?)、γ-GT57U/L(基準8?50)、アミラーゼU/L(基準37?)、尿素窒素18mg/dL、クレアチニン0.8mg/dL、血糖97mg/dL、NamEq/L、K4.3mEq/L、ClmEq/L。CRP1.0mg/dL。現時点で行うべき検査として適切なのはどれか。3つ選べ。
a胸部エックス線撮影
b上部消化管造影検査
c腹部超音波検査
d腹部造影CT
e下肢MRI
4.61歳の男性。心窩部痛を主訴に救急車で搬入された。7日前に腰痛を自覚し自宅近くの診療所でNSAIDを処方されていた。今朝急に心窩部痛が出現し急速に増強するため救急車を要請した。意識は清明。身長cm、体重67kg。体温36.0℃。心拍数88/分、整。血圧/80mmHg。呼吸数20/分。SpO%(鼻カニューラ3L/分酸素投与下)。腹部は平坦で、心窩部に圧痛と軽度の反跳痛とを認める。血液所見:赤血球万、Hb15.7g/dL、Ht47%、白血球14,、血小板30万。血液生化学所見:総蛋白7.3g/dL、アルブミン4.2g/dL、総ビリルビン0.9mg/dL、AST20U/L、ALT15U/L、LDU/L(基準?)、ALPU/L(基準?)、γ-GT66U/L(基準8?50)、アミラーゼ52U/L(基準37?)、CK85U/L(基準30?)、尿素窒素17mg/dL、クレアチニン1.0mg/dL、血糖mg/dL、NamEq/L、K3.8mEq/L、ClmEq/L。CRP2.2mg/dL。腹部単純CTを別に示す。まずは手術を実施せず、保存的治療を行うこととした。対応として適切なのはどれか。3つ選べ。
a抗菌薬投与
b経鼻胃管留置
c高圧酸素療法
d腹部血管造影
eプロトンポンプ阻害薬投与
5.48歳の女性。全身倦怠感を主訴に来院した。20年前からほぼ毎日、日本酒5合を飲酒している。6か月前に急性胃腸炎で入院した際にけいれんが生じたという。1週前から食欲不振、倦怠感と腹部膨満感が出現したため救急外来を受診し、入院した。意識レベルはJCSI-3。身長cm、体重59kg。体温37.4℃。脈拍/分、整。血圧/78mmHg。呼吸数20/分。SpO%(roomair)。眼瞼結膜は貧血様で、眼球結膜に黄染を認める。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部はやや膨隆し波動を認める。全身に発汗を認める。血液所見:赤血球万、Hb9.6g/dL、Ht28%、白血球15,、血小板5万、PT-INR2.1(基準0.9?1.1)。血液生化学所見:総蛋白6.2g/dL、アルブミン2.6g/dL、総ビリルビン6.1mg/dL、直接ビリルビン3.4mg/dL、ASTU/L、ALT45U/L、LDU/L(基準?)、ALPU/L(基準?)、γ-GTU/L(基準8?50)、アミラーゼ68U/L(基準37?)、クレアチニン1.6mg/dL。HBs抗原陰性、HCV抗体陰性。対応として適切なのはどれか。2つ選べ。
a血小板輸血
bビタミンB群投与
cガンマグロブリン投与
d内視鏡的胆道ドレナージ
eベンゾジアゼピン系薬投与
6.23歳の男性。自宅で倒れているのを発見され救急車で搬入された。
現病歴:徹夜でゲームをしており、昨夜から母親の制止を聞かずに市販のカフェイン含有飲科を多量に飲用していた。摂取カフェイン総量は2,mg以上と推定された。今朝、自宅で倒れているのを母親が発見し救急車を要請した。
既往歴:特記すべきことはない。
生活歴:家族と同居、一日中家にいて、外出することは少ない。3年前に退職後は定職についていない。
家族歴:特記すべきことはない。
現 症:呼びかけにより開眼、「アー」と発語はあるが問いかけには答えられない。痛み刺激に対して手で払いのける。体温38.2℃。心拍数/分、整。血圧98/70mmHg。呼吸数30/分。SpO%(マスク5L/分酸素投与下)。瞳孔径5mmで左右差を認めない。口腔内に吐物を認める。運動麻痺を認めない。腱反射の異常を認めない。心音に異常を認めない。両胸部にcoarsecracklesを聴取する。多量の尿失禁を認める。
検査所見:血液所見:赤血球万、Hb15.1g/dL、Ht44%、白血球11,、血小板25万。血液生化学所見:AST28U/L、ALT24U/L、CKU/L(基準30?)、尿素窒素40mg/dL、クレアチニン0.9mg/dL、血糖mg/dL、NamEq/L、K3.8mEq/L、Cl96mEq/L。CRP2.4mg/dL。
静脈路確保の次に行うべき対応はどれか。
a胃洗浄
b気管挿管
c血液透析
d血液濾過
e活性炭投与
7.40歳の男性。両下腿の皮膚のただれを主訴に来院した。職場で作業中に有機溶剤の入ったドラム缶が転倒し、下半身の広い範囲にクレゾールがかかった。そのまま作業を続けたが、着替え時に下肢の皮膚が赤くただれているのに気付いて受診した。診察時、事故から4時間が経過していた。両側下腿が全体に発赤、右下腿外側に面積約20c而ほどのびらんがみられる。患部のドレッシングを行った後、次に行うべき対応として正しいのはどれか。
aこれ以上の処置は不要である。
b翌日皮膚科を受診することを患者に勧める。
c疼痛時に服用するようNSAIDを処方し帰宅させる。
d臓器障害の全身管理が可能な医療施設に緊急に転院させる。
e抗菌薬を処方して、悪化すれば再度受診するように伝える。
加齢医学
1.高齢者機能評価簡易版〈CGA7〉の評価に必要な項目で読み取れないのはどれか。
a意欲
b情緒
c認知機能
d基本的ADL
e手段的ADL
2.76歳の女性。全身倦怠感と食欲不振を主訴に来院した。
現病歴:65歳時に高血圧症および骨粗鬆症と診断され、かかりつけ医にて内服加療を受けていた。2か月前から変形性膝関節症の治療を受けていたが、立位や歩行時の痛みが強く、ベッド上で過ごすことが増えていた。1週前から食欲が徐々に低下していた。3日前から全身倦怠感の訴えがあり、ベッド上からほぼ動かなくなった。同居していた家族が心配し、付き添われて受診した。
既往歴:74歳時に脳梗塞を発症。
生活歴:左上下肢の不全麻痺としびれ感が残っており、杖歩行であるが身の回りのことは1人でできていた。喫煙歴と飲酒歴はない。
家族歴:父親が68歳時に肺癌で死亡。
現 症:意識は清明。身長cm、体重41kg。体温36.2℃。脈拍/分、整。血圧86/54mmHg。呼吸数16/分。SpO%(roomair)。眼瞼はくぼんでいる。眼瞼結膜は貧血を認めない。口腔粘膜は乾燥している。頸静脈は虚脱している。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝?脾を触知しない。下腿に浮腫を認めない。左上下肢に麻痺を認める。
検査所見:尿所見:蛋白(?)、潜血(?)、糖(?)。血液所見:赤血球万、Hb12.1g/dL、Ht39%、白血球8,、血小板25万。血液生化学所見:総蛋白6.2g/dL、アルブミン3.1g/dL、AST34U/L、ALT12U/L、LDU/L(基準?)、ALPU/L(基準?)、CK38U/L(基準30?)、尿素窒素52mg/dL、クレアチニン2.2mg/dL、血糖mg/dL、NamEq/L、K4.4mEq/L、ClmEq/L、Ca12.4mg/dL、P3.6mg/dL。CRP0.2mg/dL。改訂長谷川式簡易知能評価スケールは26点(30点満点)。
入院後、病棟薬剤師が確認したこの患者のお薬手帳を示す。
○△医院
患者名:厚生花子
患者ID:-
医師名:労働一郎
処方日:/12/08
Rx1
アムロジピン 5mg錠
1回1錠
〈降圧薬〉
(1日1回)
朝食後 28日分
Rx2
アスピリン mg錠
1回1錠
〈抗血小板薬〉
(1日1回)
朝食後 28日分
Rx3
メコバラミン μg錠
1回1錠
〈ビタミンB12〉
(1日3回)
朝昼夕食後 28日分
Rx4
アルファカルシドール 1μg錠
1回1錠
〈活性型ビタミンD〉
(1日1回)
朝食後 28日分
Rx5
ロキソプロフェン 60mg錠
1回1錠
〈NSAID〉
(1日3回)
朝昼夕食後 28日分
中止すべき薬剤はどれか。3つ選べ。
a降圧薬
b抗血小板薬
cビタミンB12
d活性型ビタミンD
eNSAID
3.次の文を読み、以下の問いに答えよ。
86歳の女性。発熱を主訴に来院した。
現病歴:2日前に長男が患者に連絡した際「風邪をひいている」との訴えがあった。本日長男が連絡した際に電話がつながらなかったため長男が訪問したところ、発熱があり食事も摂れず布団の中でぐったりしていた。長男に付き添われて来院した。
既往歴:70歳から2型糖尿病で内服加療中。82歳時に脳梗塞を発症、後遺症による左下肢不全麻痺がある。
生活歴:1人暮らしをしており、近所に住む息子が週2?3回訪問していた。
家族歴:妹が脂質異常症。
現 症:意識レベルはGCS14(E4V4M6)。身長cm、体重38kg。体温38.2℃。脈拍/分、整。血圧/72mmHg。呼吸数20/分。SpO%(roomair)。心音と呼吸音とに異常を認めない。腋窩は乾燥している。体表に外傷は認めなかったが、左大転子部に発赤を認める。
検査所見:尿所見:蛋白(?)、糖2+、潜血(?)。血液所見:赤血球万、Hb16.0g/dL、Ht47%、白血球9,(好中球60%、リンパ球40%)、血小板36万。血液生化学所見:尿素窒素56mg/dL、クレアチニン1.2mg/dL、随時血糖mg/dL、HbA1c8.0%(基準4.6?6.2)、NamEq/L、K4.0mEq/L、Cl91mEq/L。CRP0.3mg/dL。頭部CTで陳旧性脳梗塞を認める。
この患者について正しいのはどれか。
a高張性脱水である。
b血漿浸透圧は低下している。
c尿比重は低いことが予測される。
dケトアシドーシスの存在が予測される。
e尿素窒素/クレアチニン比が低下している。
4.74歳の女性。唖下困難を主訴に来院した。6か月前から時々胸のつかえ感を自覚していた。3か月前に行った上部消化管内視鏡検査で逆流性食道炎を認め内服薬を処方された。その後も症状は持続し、2週前から食事摂取が困難となったため再度受診した。橋本病、高血圧症、骨粗鬆症および不眠症があり内服加療中である。身長cm、体重45kg。脈拍76/分、整。血圧/86mmHg。眼瞼結膜と眼球結膜とに異常を認めない。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝?脾を触知しない。服用している薬剤のうち、休薬によって症状の改善が見込まれるのはどれか。
a甲状腺ホルモン
bプロトンポンプ阻害薬
c経ロビスホスホネート製剤
dベンゾジアゼピン系睡眠薬
eアンジオテンシン変換酵素〈ACE〉阻害薬
5.70歳の女性。発熱と頸部のしこりを主訴に来院した。8年前に関節リウマチと診断されプレドニゾロン、メトトレキサート及びNSAIDによる治療を継続している。1週前から誘因なく発熱が持続するため受診した。身長cm、体重43kg。体温38.4℃。脈拍/分、整。血圧/80mmHg。呼吸数20/分。口蓋扁桃の腫大を認めない。両頸部と両腋窩に径2cmの圧痛を伴わないリンパ節を1個ずつ触知する。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝?脾を触知しない。関節に腫脹と圧痛とを認めない。血液所見:赤血球万、Hb10.2g/dL、Ht32%、白血球2,(梓状核好中球36%、分葉核好中球44%、好酸球2%、好塩基球1%、単球8%、リンパ球9%)、血小板12万。血液生化学所見:総蛋白6.6g/dL、アルブミン3.3g/dL、AST35U/L、ALT23U/L、LDU/L(基準?)。免疫血清学所見:CRP2.2mg/dL、抗核抗体陰性、可溶性IL-2受容体U/mL(基準?)、結核菌特異的全血インターフェロンγ遊離測定法〈IGRA〉陰性。造影CTで縦隔?腸間膜に多発性のリンパ節腫大を認める。
まず行うべき対応はどれか。
aNSAIDの中止
bJAK阻害薬の追加
c抗TNF-α抗体の追加
dプレドニゾロンの中止
eメトトレキサートの中止
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